

この記事からわかること
- ツールとは
- 各ツールでできること

この記事の内容
ツール=「道具」を使う
ツールとは、メニューの下のあたりに並んで配置されているアイコンのことです。
素材を移動させたり回転させたり、図形を作ったり・・・ツールによってそれぞれ出来ることが違うのでひとつずつ「どんなことができるか」の基本的な部分を見ていきましょう。

アイコンに触って青くなっていれば「ツールを使える状態」
クリックすればOK
使いたいツールのアイコンをクリックして、青くなっていれば「そのツールを使える状態」です。
基本的にどれも「コンポジションパネル」上で使います。
ツールは基本的に「コンポジションパネル」で直観的に操作するためのものです。
ツールを選択して→コンポジションパネルへ が基本的な動きの流れになります。
選択ツール
「選択」という名前ですが、「移動」ができます
選択ツールでクリックすると、素材を選択することが出来ます。
そのままドラッグ&ドロップで移動が可能です。
重なりが多くて選択しにくい時は「タイムラインパネル」でレイヤーを選択してからドラッグ&ドロップすると比較的スムーズです。
手のひらツール
「何にも触れず」見回したい時のツール
手のひらツールでドラッグ&ドロップすると、「画面を移動」させることが出来ます。
サイズが大きなコンポジションや、拡大して作業しているときに便利なツールです。
ただし、どんなツールを使っていても「マウスのホイール(中ボタン)」でドラッグ&ドロップすると手のひらツールをいちいち選択しなくても同じ動作が出来ます。

ズームツール
画面の拡大縮小ができる
コンポジションパネル内でクリックすると拡大します。また、
Windows : Alt
MacOS : Option
を押しながらクリックで縮小します。
ただ、このツールもどんなツールを使っていても「マウスのホイール」でスクロールしてあげると簡単に拡大縮小できます。
カーソルの周りを周回ツール(3Dレイヤー時)
【3Dレイヤー】の時に画面を回転できる
後の章で詳しく解説しますが、タイムラインパネルで各レイヤーに表示されている「3Dレイヤー」のスイッチをONにすると、画面に「奥行き」が追加されます。
この状態でこのツールを使いドラッグ&ドロップすると、「クリックした場所」を中心に画面が3D回転します。
※長押しで「隠れているツール」が出てきますが、「回転の中心となる基点が違う」だけで機能としては同じです
カーソルの下でパンツール(3Dレイヤー時)
【3Dレイヤー】の時に画面を上下左右に移動できる
こちらも「3Dレイヤー」のスイッチをONにしたときに有効なツールで
このツールを使いドラッグ&ドロップすると、「クリックした場所」を中心に画面が上下左右に3D移動します。
※長押しで「隠れているツール」が出てきますが、「移動の中心となる基点が違う」だけで機能としては同じです
カーソルに向かってドリーツール(3Dレイヤー)
【3Dレイヤー】の時に画面を拡大・縮小できる
こちらも「3Dレイヤー」のスイッチをONにしたときに有効なツールで
このツールを使いドラッグ&ドロップすると、「クリックした場所」を中心に画面を3D拡大・縮小します。
※長押しで「隠れているツール」が出てきますが、「拡大・縮小の中心となる基点が違う」だけで機能としては同じです
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回転ツール
レイヤーを回転させる
クリックでレイヤーを選択でき、ドラッグ&ドロップするとレイヤーが回転します。
重なりが多くて選択しにくい時は「タイムラインパネル」でレイヤーを選択してからドラッグ&ドロップすると比較的スムーズです。
アンカーポイントツール
レイヤーの「基点」を修正できる
アンカーポイントはレイヤーの「基点」となる位置のことです。
通常レイヤーのど真ん中に基点が設定されていますが、図形の端など別の場所に基点を持っていきたいときにこのツールで基点修正するとこが可能です。

長方形ツールとその他シェイプのツール
図形を描画するか、マスクを作成できる
長方形ツールのアイコンの上で左クリック長押しをすると、隠れている他のシェイプツールの選択もすることが出来ます。
描画できる形が違うだけで、どれもドラッグ&ドロップで図形が描画できる機能です。
ツールパネルのさらに右のほうに「塗り」「線」の色設定があるので、好きな色で描画ができます。
図形を描画すると「シェイプレイヤー」になります。
シェイプレイヤー以外の「平面」やムービー・画像などの素材のレイヤーなどを選択した状態でこのツールでドラッグ&ドロップをすると、囲んだ範囲のみを表示したり、見えないようにしたりする「マスク」になります。

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ペンツール
好きな形のシェイプを作るか、マスクを作成できる
先述した図形のツールでは「決まった形」しか描画できませんが、ペンツールではクリックで好きな形を描画できます。
「作りたい形を囲む」ようにクリックをしていき、最後にダブルクリックか、「最初にクリックした点」に戻るようにクリックすれば図形が出来上がります。
図形のツールと同じように、ペンツールでも「マスク」を作成することが可能です。
文字ツール
文字が打てる
クリックした位置からキーボードで文字が打てます。文字パネルと段落パネルでフォントやサイズ、段落など諸々の設定が可能です。
アイコン長押しで隠れている「縦書き文字ツール」を選択できるので、文字を縦書きしたいときはこちらを選びましょう。
ドラッグ&ドロップで範囲選択をすると、その範囲内に納まるように文字を打つことができます。
ブラシツール
手描きができます
レイヤーをダブルクリックすると「コンポジションパネル」と同じ位置に「レイヤーパネル」が開きます。このパネル上でドラッグ&ドロップで手描きで絵などが描けます。
ブラシパネルとペイントパネルが自動で開きますので、そこでブラシサイズやブラシの柔らかさなど諸々の設定が可能です。

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コピースタンプツール
画像の一部をコピーして別の場所に描画できる
画像などのレイヤーをダブルクリックして「レイヤーパネル」を開いた状態で、
Windows : Alt
MacOS : Option
を押しながらクリックすると、「その位置を基点にコピー」される状態になります。
その状態で別の位置でドラッグ&ドロップすると「先ほど設定した位置を起点にしたコピー」が描画できます。

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消しゴムツール
ブラシツールの「消える」版
ブラシツールは描画ができましたが、消しゴムツールはドラッグ&ドロップするとその場所が「透明」になります。
ロトブラシツール
画像や動画の一部を切り抜ける
動画の「人物」だけを切り抜きたい時などに非常に便利なブラシです。このツールもレイヤーパネル上でブラシと同じ要領で使用します。
ドラッグ&ドロップで「抜きたいもの」を塗りつぶす感じで範囲を選択していきます。
1フレームずつ手動で選択しなくても、ある程度自動で選択範囲を調整してくれるので便利です。
ロトブラシの処理をフリーズさせると、選択範囲の切り抜きが出来ます。

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パペット位置ピンツール
画像などの素材を変形させてアニメーションできる
主にキャラクターなどのイラスト等で効果を発揮するツールです。
「関節になる位置」を指定していって、その位置で折り曲げたりすることができます。

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まとめ:ツールを使い分けて編集作業を快適に。


次の記事では、After Effectsで基本として覚えておきたい「トランスフォーム」について具体的に解説していきます。