操作や見方

【レンダリング】どうしてもバグが出る時・止まる時、役立つかもしれない設定

超解読AE! |レンダリングでバグが出るときの対処法
ムービーを出力するとき、どうしてもバグが出てしまってレンダリング結果が作業中と違う絵になってしまうんですが、何か対処方法はありますか?
A子さん
E太郎
はい、たまにそういう症状が出てしまうことってありますよね・・・。いくつか対処方法がありますので、一緒にチェックしていきましょう!

レンダリングについての記事はこちら

超解読AE! | レンダリング作った動画をムービーにしよう。
【動画出力】レンダリングして作ったものをムービーにしてみよう。

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レンダリング時のバグや途中で止まってしまうときの対処法

こんな症状に困っていませんか

  • 消したはずのシェイプがレンダリングするとなぜか表示された状態になってしまう。
  • どうしてもレンダリングが止まってしまって先に進まない。

こういった症状はAEを使っていると時々起こることがあります。

E太郎
急いでいるときに限ってこういう症状が出たりして、困るんですよね・・・

これらの症状はきちんと対処すると改善することがあります。今回は対処法を紹介していきます。

対処法

今回紹介する対処法は4つです。

  1. キャッシュを削除する
  2. AEを再起動
  3. 処理の重い物は「プロキシ」を作ってみる
  4. 「シークレット」設定を有効にする
E太郎
さっそく詳しく見ていきましょう!

1.キャッシュデータを削除する

キャッシュとは

キャッシュの仕組みのイメージ

「キャッシュデータ」はレンダリングなどをする時に、似たような処理を0から計算し直さなくて済むように情報を保存しておいてくれる、「記憶」のようなデータです。

キャッシュを作ることで処理時間を短くしてくれます。


キャッシュによるバグ

ただし、キャッシュをため込み過ぎると「記憶」がパンク状態になりバグを起こしてしまうことが有ります。

古いキャッシュデータは定期的に消してあげるのがおすすめです。

キャッシュの消し方

キャッシュはPCのフォルダから直接消す方法もあるのですが、予期せぬ不具合を起こす可能性もあるのでAEの環境設定から安全に消すのがおすすめです。

メニューの 編集 > 環境設定 > メディア&ディスクキャッシュ を選択します。

キャッシュを削除

環境設定ウィンドウが開きますので、

【ディスクキャッシュを空にする】

【データベースとキャッシュをクリーン】

をそれぞれ押してキャッシュを削除しましょう。あとはOKを押してウィンドウを閉じればOKです。

キャッシュ削除後

E太郎
AEではキャッシュされているフレームはタイムラインの上部に緑色で色が付きます。キャッシュを削除すると、緑色の表示が消えますので確認してみてください!

2.AEを再起動

キャッシュを消した後はAEを再起動しましょう。

E太郎
とても単純で初歩的な方法ですが、再起動をすることで解決する場合もあります。

3.処理の重い物は「プロキシ」を作ってみる

プロキシとは

プロキシのイメージ図

【プロキシ】はプロジェクト内の一部のコンポジションをあらかじめムービーや連番画像として出力して処理を完結しておいて、実際のレンダリング時に処理を短縮する機能です。

複雑なコンポジションの構成、複雑な処理をしている時はプロキシを作っておくことでレンダリングが軽くなるのでおすすめです。

プロキシの設定方法

プロキシは「最終的にムービー出力するコンポジション」ではなく、「処理が重いコンポジション」に設定しましょう。

1つのコンポジションで作業を完結してしまっている場合は、プリコンポーズをしてレイヤーをまとめて整理しましょう。

超解読AE! |プリコンポーズのやり方
【プリコンポーズ】レイヤーをまとめてコンポジションを作る方法【レイヤースッキリ】

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プロキシを設定する

プロジェクトパネルで【プロキシを作りたいコンポジション】を右クリックします。

出てきたメニューからプロキシ作成 > ムービー を選択します。(※動きがないコンポジションなら「静止画」を選びます。)

レンダーキューにキューが追加されるので、ムービーの形式や保存先を設定して、レンダリングを完了させます。

E太郎
ムービー形式や保存先は自由でOKです。サイズを小さくすると画質が荒くなりますが、サンプルやテストとして出力する場合は縮小してあげるとデータがより軽くなります。アルファ(透明部分)がある場合はPNG連番で出力するのがおすすめです。

プロキシ使用中の表示

レンダリングが完了すると、もとのコンポジションに【プロキシ使用中】という表示が付きます。

これでプロキシの設定はOKです。

このコンポジションはムービー素材として読み込まれている状態になるので、コンポジション内のエフェクト処理やキーアニメーションの処理が短縮されます。


プロキシ設定を解除

プロキシ設定を解除したいときは、プロジェクトパネルで右クリック、

プロキシ設定 > なし を選択します。

使用するときの注意点

プロキシ設定中は、コンポジション内を編集しても変更が反映されません

編集を反映させたい場合はプロキシ設定をなしにするか、再度プロキシを設定しなおしましょう。

4.「シークレット」設定を有効にしてみる

どうしてもバグが改善しない場合、After Effectsには隠されたシークレット設定があります。

あまりオススメはしない最終手段なので、使うときは十分に注意して実行しましょう。レンダリング前に必ずデータを保存しましょう。

この設定は自己責任で行ってください。

シークレット設定の出し方

シークレット設定は隠れています。

Shift を押しっぱなしにしながらメニューの編集 > 環境設定 > 一般設定 を選択します。

この方法で開くと、環境設定のメニューの一番下に「シークレット」が出てきます。

シークレット設定

レイヤーキャッシュを無効にする にチェックを入れ、

その下の「ムービー作成時に【0】ムービー作成中のフレーム」の項目の【0】を【1】に変更します。

この設定でキャッシュが1フレームおきに無効になります。

キャッシュを使わず1フレームおきに処理が0から計算されるようになるので、レンダリングは遅くなりますがバグが改善することがあります

使用するときの注意点

キャッシュが使えず「処理が重くなる」設定なので、使用後は【必ず】設定を元に戻しましょう。

E太郎
この設定で必ず全てが解決するというわけではないため「本当にどうしようもない時」にだけ試しに使ってみると良いと思います。

まとめ:それでも治らないときは一旦PCを再起動。

自分の場合はキャッシュを消去するとうまくいきました!これからは定期的にキャッシュを削除しておきたいと思います。
A子さん
E太郎
今回紹介した対処法でだいたいは治ると思うんですが、それでも治らない時は一旦PC自体を再起動するのが良いかもしれません。AEに限らずですが、PCを再起動すると意外とすんなりトラブルが解決することもありますので、一度試してみてください!

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