

レンダリングについての記事はこちら
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【動画出力】レンダリングして作ったものをムービーにしてみよう。
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この記事の内容
レンダリング時のバグや途中で止まってしまうときの対処法
こんな症状に困っていませんか
- 消したはずのシェイプがレンダリングするとなぜか表示された状態になってしまう。
- どうしてもレンダリングが止まってしまって先に進まない。
こういった症状はAEを使っていると時々起こることがあります。

これらの症状はきちんと対処すると改善することがあります。今回は対処法を紹介していきます。
対処法
今回紹介する対処法は4つです。
- キャッシュを削除する
- AEを再起動
- 処理の重い物は「プロキシ」を作ってみる
- 「シークレット」設定を有効にする

1.キャッシュデータを削除する
キャッシュとは
「キャッシュデータ」はレンダリングなどをする時に、似たような処理を0から計算し直さなくて済むように情報を保存しておいてくれる、「記憶」のようなデータです。
キャッシュを作ることで処理時間を短くしてくれます。
ただし、キャッシュをため込み過ぎると「記憶」がパンク状態になりバグを起こしてしまうことが有ります。
古いキャッシュデータは定期的に消してあげるのがおすすめです。
キャッシュの消し方
キャッシュはPCのフォルダから直接消す方法もあるのですが、予期せぬ不具合を起こす可能性もあるのでAEの環境設定から安全に消すのがおすすめです。
メニューの 編集 > 環境設定 > メディア&ディスクキャッシュ を選択します。
環境設定ウィンドウが開きますので、
【ディスクキャッシュを空にする】
【データベースとキャッシュをクリーン】
をそれぞれ押してキャッシュを削除しましょう。あとはOKを押してウィンドウを閉じればOKです。

2.AEを再起動
キャッシュを消した後はAEを再起動しましょう。

3.処理の重い物は「プロキシ」を作ってみる
プロキシとは
【プロキシ】はプロジェクト内の一部のコンポジションをあらかじめムービーや連番画像として出力して処理を完結しておいて、実際のレンダリング時に処理を短縮する機能です。
複雑なコンポジションの構成、複雑な処理をしている時はプロキシを作っておくことでレンダリングが軽くなるのでおすすめです。
プロキシの設定方法
プロキシは「最終的にムービー出力するコンポジション」ではなく、「処理が重いコンポジション」に設定しましょう。
1つのコンポジションで作業を完結してしまっている場合は、プリコンポーズをしてレイヤーをまとめて整理しましょう。
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【プリコンポーズ】レイヤーをまとめてコンポジションを作る方法【レイヤースッキリ】
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プロジェクトパネルで【プロキシを作りたいコンポジション】を右クリックします。
出てきたメニューからプロキシ作成 > ムービー を選択します。(※動きがないコンポジションなら「静止画」を選びます。)
レンダーキューにキューが追加されるので、ムービーの形式や保存先を設定して、レンダリングを完了させます。

レンダリングが完了すると、もとのコンポジションに【プロキシ使用中】という表示が付きます。
これでプロキシの設定はOKです。
このコンポジションはムービー素材として読み込まれている状態になるので、コンポジション内のエフェクト処理やキーアニメーションの処理が短縮されます。
プロキシ設定を解除したいときは、プロジェクトパネルで右クリック、
プロキシ設定 > なし を選択します。
使用するときの注意点
プロキシ設定中は、コンポジション内を編集しても変更が反映されません。
編集を反映させたい場合はプロキシ設定をなしにするか、再度プロキシを設定しなおしましょう。
4.「シークレット」設定を有効にしてみる
どうしてもバグが改善しない場合、After Effectsには隠されたシークレット設定があります。
あまりオススメはしない最終手段なので、使うときは十分に注意して実行しましょう。レンダリング前に必ずデータを保存しましょう。
この設定は自己責任で行ってください。
シークレット設定の出し方
シークレット設定は隠れています。
Shift を押しっぱなしにしながらメニューの編集 > 環境設定 > 一般設定 を選択します。
この方法で開くと、環境設定のメニューの一番下に「シークレット」が出てきます。
レイヤーキャッシュを無効にする にチェックを入れ、
その下の「ムービー作成時に【0】ムービー作成中のフレーム」の項目の【0】を【1】に変更します。
この設定でキャッシュが1フレームおきに無効になります。
キャッシュを使わず1フレームおきに処理が0から計算されるようになるので、レンダリングは遅くなりますがバグが改善することがあります。
使用するときの注意点
キャッシュが使えず「処理が重くなる」設定なので、使用後は【必ず】設定を元に戻しましょう。

まとめ:それでも治らないときは一旦PCを再起動。

