基礎の基礎 その他

【初めのうちが大事】きれいなデータを作るコツ10選!【今日から実践】

超解読AE! |きれいなデータを作るコツ10選
AEを始めてみたはいいのですが、レイヤーの構造とかデータの作り方・整理の仕方がこれで合ってるのかよくわかならくて・・・。何かヒントはありますか?
A子さん
E太郎
アニメーションや動画作りの仕方に「正解」はないですが、きれいなデータを作ることで「他人にデータを渡す時」も「自分で後から修正する時」も何をどうすればいいかわかりやすいですよ。【今日はきれいなデータ作りのヒント】を紹介していきますので、一緒にチェックしていきましょう!

はじめに:体験談・実際にいた「データが汚い先輩」の話

憧れの先輩

私がまだ某スタジオに所属していた頃にとても憧れている先輩がいました。

作るものがめちゃくちゃかっこよくて憧れていたんですが、自分でAEがある程度出来るようになってふと気づいてしまったのです。

汚すぎるデータ

E太郎
この人・・・!データがめっちゃ汚い!!!!!!!!

先輩は「何かを作る」のはバリバリできるのですが、データが汚いせいで他の誰も代わりに修正をすることが出来ず・・・。

また、自分でも「何をどうしたのか」を思い出すのに時間がかかってしまっていて、修正作業はめっぽう遅かったのです。

E太郎
自分のデータは自分で責任を持って直せばいいじゃない、と思われるかもしれませんが「チーム」として作業をしていたので、これが結構致命的でした。

綺麗なデータ作るマンになる

憧れだった先輩に「データ汚いですよ」なんて言える勇気は当時の私には無かったので、結局その先輩はその後もずーっとデータが汚いままでしたが、

私は密かに「データが汚い先輩って後輩から思われたら嫌だな・・・」と思ったので、それ以来「きれいなデータを作るマン」になろうと心に決めたのでした。

E太郎
今日はそんな「きれいなデータを作るマン」の私が「きれいなデータを作るポイント」を紹介していきますので是非チェックしてみてくださいね。

プロが伝授!きれいなデータを作るポイント・10選

「きれいなデータを作るマン」の私がおすすめするポイントは10個あります。

多いと感じる人もいるかもしれませんが、1つ1つは簡単な内容で、今日からすぐに実践できるはずですよ!

  1. ひとつのコンポジションで完結しようとしない
  2. コンポジションには名前を付ける
  3. 調整レイヤーを使う
  4. 処理として重ねていい「レイヤー数」を自分で決めておく
  5. ラベルを使う
  6. レイヤーの名前を決めたり、コメントを付ける
  7. 「無駄なエフェクト」をかけない
  8. 使っていない素材は消す・同じ素材を何度も読み込まない
  9. 誰も使ってないマイナーなプラグインを使わない
  10. レンダーキューは一番左がおすすめ・使っていないコンポジションは閉じておく
E太郎
さっそく詳しく見ていきましょう!

1.ひとつのコンポジションで完結しようとしない

コンポジションを分ける

会社の仕事で「テンプレートのデータ」がある人は大丈夫だと思いますが、何でも一つのコンポジションで完結しようとするのはやめましょう。

アニメで使うデータを例に出すと、シーンごとに

  1. 最終的にレンダリングするコンポジション
  2. 撮影処理(シーンに合わせて明暗表現など)をするコンポジション
  3. カメラの動きを付けるコンポジション
  4. 素材を入れるコンポジション

などだいたい最低でも4つのコンポジションで構成されています。


用途がわかりやすい

「ここは何をするコンポジション」というのが明確になっていれば、どのコンポジションで作業すればいいのかが明確になるのでかなりわかりやすいデータになります。

E太郎
とはいえ、あまりにも分けすぎるとそれはそれで複雑になってしまうので何事も「ほどほどに」しておきましょう。

「後から整理する」プリコンポーズの仕方はこちらの記事を参考に

超解読AE! |プリコンポーズのやり方
【プリコンポーズ】レイヤーをまとめてコンポジションを作る方法【レイヤースッキリ】

続きを見る

2.コンポジションには名前を付ける

名前を付けるだけでわかりやすくなる

コンポジションを分ける、と紹介しましたがコンポジションには「何をするコンポジションなのか」「何を作ったコンポジションなのか」が誰が見てもわかるように名前を付けておきましょう

例えば、

  1. 最終的にレンダリングするコンポジション → 00_render_comp
  2. 撮影処理をするコンポジション → 01_satsuei_comp
  3. カメラの動きを付けるコンポジション → 02_camera_comp
  4. 素材を入れるコンポジション → 03_sozai_comp

頭に00や01など数字をつけることによって、【プロジェクトパネル】でも順番に表示することが出来ます

最悪、素材として作ったコンポジションなどは名前はなくても良いと思いますが、せめてメインで構成されているコンポジションだけはしっかり名前を付けましょう。

E太郎
名前については紹介したものが絶対正解ではないので、「わかりやすいように」しましょう。

3.調整レイヤーを使う

調整レイヤーより下のレイヤー全部に適用される

同じ処理なのに、わざわざエフェクトをコピペで全部のレイヤーに一つずつかけるのをやめましょう。

調整レイヤーでかけるのがスマートですが、プリコンポーズしてからエフェクトをかけても良いです。

調整レイヤーならどのレイヤーを調整すればいいかもわかりやすいのでおすすめです。

調整レイヤーの使い方はこちらの記事を参考に

超解読AE! |同じエフェクトを複数レイヤーに適用してる?調整レイヤーを使えばイッキに適用できるよ
【調整レイヤー】エフェクトを「複数のレイヤー」に一気にかける方法。

続きを見る

4.処理として重ねていい「レイヤー数」を自分で決めておく

同じ素材を重ねて加工する

実写動画ではあまりないかもしれませんが、アニメを作っていると素材をたくさん重ねて絵を作りこむことが結構あります。

例えば、

  1. 元の素材
  2. 元の素材をぼかして「加算」にしたもの
  3. 元の素材をチョークなどで縮めて色を変えて「加算」にしたもの

を重ね合わせて炎を作ったりします。グローエフェクトなどでは思ったようなきれいな光にならなかったりするので結果このように重ねるのですが、それなりに重くなってしまいます。


自分で決めた枚数にレイヤーを収める

謎の魔法やビームなんかも作ることがありますが、物によっては炎のようにどうしてもレイヤーが3つくらいではおさまらないものもあったりします。

そういった場合は「自分が対応できるレイヤー数」までで作りこむようにルールを作っておきましょう。

自分の場合は「目標は3つのレイヤー内、多くても5つまで」としています。

E太郎
あらかじめ自分に最適なルールを作っておきましょう。

5.ラベルを使う

ラベルの色を変える

ラベルはレイヤーごとに色を付けられるので「素材の種類ごと」に色分けするのがおすすめです。

例えば、自分の場合だと

  • 背景になる素材は緑
  • キャラクターなどの素材はオレンジ
  • 周りを飛び回るエフェクトなどはピンク
  • 画面の色味を調整するレイヤーは紫

などで色分けしています。自分でわかりやすいように色分けしてみましょう。

6.レイヤーの名前を決めたり、コメントを付ける

ラベルやコメントを活用する

レイヤーが大量にあって、どうしてもどれがどのレイヤーかわかりにくくなってしまう場合は

レイヤーの名前を変えたり、コメントを付けることでわかりやすくなります。

全部に付けるのは大変かもしれないので、重要なものだけに付けてもかなりわかりやすくなりますよ

E太郎
レイヤー名はレイヤーを選択して「Enter」を押すと入力できます。コメントの欄が表示されていない時は「レイヤー名」や「モード」など項目が書かれているところを右クリックして「列を表示」から「コメント」を選びましょう。

7.「無駄なエフェクト」をかけない

無駄なエフェクトの見直し

カラー補正で暗くした後に、また別のカラー補正をかけて明るくしている

など、無駄なエフェクトを無くしましょう。

補正の処理を見直すことでデータが軽くなることが結構あったりします。

8.使っていない素材は消す・同じ素材を何度も読み込まない

すでに読み込んでいる素材をまた読み込んで別のコンポジションで使ったりするのはやめましょう。

これはデータがごちゃごちゃ過ぎる典型的なパターンかもしれません。

E太郎
何回も読み込んでしまう人は「プロジェクトパネルが汚い」傾向が強いように思います。

プロジェクトパネルも整理する

プロジェクトパネルでもフォルダを作って整理できるようになっているので、素材ごとにフォルダ分けするとわかりやすくなります。フォルダ整理とあわせて、使っていない素材は消してしまいましょう。

E太郎
プロジェクトパネルでも「00_render」「01_comp」「02_sozai」など名前を付けたフォルダを作って、レンダリング用のコンポ・そのほかのコンポ・素材と分けておくとわかりやすいですよ。

9.プラグインに注意

エラーに注意

個人制作なら何を使っても全然アリですが、チームで作業するときは「プラグイン」に注意しましょう。

相手が持っていないプラグインを何気なく使うとデータを共有した時にもれなくエラーになります。

便利だから、かっこいいから、と何でもかんでも使うと相手にもプラグインを揃えてもらう手間(有料の場合はコスト)がかかるので気を付けておきましょう。

E太郎
チーム作業は当たり前ですが、クライアントさんにAEのデータ自体を納品しなくてはいけない場合も中にはあるのでプラグイン周りは始めに使っていいかどうか確認を取っておくと良いと思いますよ。

10.レンダーキューは一番左がおすすめ・使っていないコンポジションは閉じておく

レンダーキューは左端がおすすめ

コンポジションを開きすぎて「レンダーキュー」がどこにあるかわからず迷子になる人を今まで結構見てきました。

タイムラインパネルの左側の方においておけばいつでも同じ位置にいてくれます。

特に用のないコンポジションは閉じておくとそれだけでもスマートなデータに見えるのでおすすめです!

まとめ:今日からあなたも「きれいなデータを作るマン」!

実際にやるとなるとめんどくさくなっちゃいそうですが、意識してわたしも「きれいなデータを作るマン」になってみたいと思います!!
A子さん
E太郎
こういった整理整頓系は初心者であればあるほど身に付けやすいものだと思いますよ。ある程度できるようになってしまうと「自分ルール」も出来上がってしまうので是非今日から意識して早めに身に付けてみてくださいね!

プロジェクト終わりには収集データを作るのもオススメ!

超解読AE! | データのやり取りやプロジェクトの終わりの整理に。収集を上手く使おう。
【ファイルを収集】データ整理できてますか?人とのデータのやり取りにもこれで一発。

続きを見る

-基礎の基礎, その他
-, ,