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この記事の内容
VRとは?
VRは最近ではなじみが出てきたように思いますが、Virtual Reality(バーチャルリアリティ・仮想現実)のことです。
AEならほぼ自動でVR向けの360°動画のシーンを作ってくれるので、簡単に楽しむことが出来ます。
↓のサンプルはPixabayさんからお借りしたパノラマ写真ですが、普通の写真や絵からでも360°動画は作成できますよ。
元画像・材料はこれだけ!
360°見える動画が作れる!(※動画内をドラッグすると自由に視点移動できます)

普通の写真や絵からVRを作るときの注意
普通の写真や絵から360°動画を作る場合は「歪み」と「つなぎ目」に注意しましょう。
AEでVRを作る工程はざっくりイメージで言うと「平面を筒状にする」ような状態です。
先程のサンプル動画で使っているような「もともと360°で見るのを想定した写真」ならそのままでいいのですが、普通の写真では左と右が繋がる状態なので、つなぎ目がハッキリ見えてしまいます。
※この画像は説明用に疑似的に作ったイメージです。
上下はキュっとすぼめて閉じるので歪みが大きいです。
思いもよらない形に見えてしまうこともあるのでこちらも注意しましょう。
AEで360°動画を作る方法
360°動画を作りたい写真などの素材をコンポジションに入れて配置する
まずはVRにしたいシーンを作ります。先ほどのサンプルのように写真から360°動画を作ってみたい時は写真をコンポジションに入れるだけでOKです。
3Dレイヤーにしてシェイプや文字なども配置すればしっかり3Dとして反映されるのでお好みで配置しましょう。
VR用のパネルを開く
VRの設定は専用のパネルを使ってセッティングしていきます。
メニューのウィンドウ > VR comp editor.jsx を選択して【VR Comp Editorパネル】を開きます。
「VR comp editor.jsx」はメニューの下の方にあるので、データ内にコンポジションがたくさんある場合などは「▼」を押さないとメニュー内に表示されない場合があります。
「2D/3D編集を追加」ボタンを押す
パネルを出したら「2D編集を追加」か「3D編集を追加」のボタンを押しましょう。
どちらでも360°動画は作成できるのですが、
- Cinema4Dの立体
- Element 3Dなどの立体表現ができるプラグイン
- Trapcode ParticularなどのZ軸も対応しているパーティクルプラグイン
といった、3D要素のあるプラグインなどを使う場合は「3D編集を追加」の方を押すと3D対応するようになるのでこちらを選びましょう。
コンポジションを選択してさらに「2D/3D編集を追加」ボタンを押す
ボタンを押すと、設定用のウィンドウが出てきます。
VRにしたいシーンのコンポジションが選択されているのを確認してさらに「2D/3D編集を追加」のボタンを押しましょう。
ここまでの操作だけでVRに必要なコンポジションを自動生成してくれるので、簡単なVRシーンの作成はこれで完了です。
確認してみる
VRに必要なコンポジションがいくつか自動生成されましたが、「編集」とついたコンポジションにVR用の「VRマスターカメラ」が入っているのでカメラを回転させてVR空間を確認してみましょう。
カメラを数値でいじるより「カーソルの周りを周回」ツールなどを使うと直感的に操作して確認できるのでおすすめです。
VRとして使用するのではなく、動画のワンシーンとして使用する用途ならこの「VRマスターカメラ」にアニメーションをつけたりしていつも通りムービーとして出力すれば「普通の動画」として使用することができます。
「イマーシブビデオ」エフェクトで味付け
「イマーシブビデオ」系のエフェクトを「編集」コンポジション内の「プリコンポジション」などにかけてあげるとちょっとした味付けをすることが出来ます。お好みで使いましょう。
- VR球面から平面
- VR平面として投影
- VRコンバーター
- VR回転(球)
の4つについてはVRシーンを作る際に使われるエフェクトです。

VR色収差
レンズの光の歪みのような色収差を出します。
VRカラーグラデーション
8色のグラデーションをつけられます。(色数は少なくすることも可能です)
そのままでは「?」なエフェクトですが、描画モードを変えて動画に色付けすることでちょっぴりオシャレな雰囲気を出すことが出来ます。
VRグロー
明るい部分をもっと光ったような見た目に出来ます。
暗いシーンでライトなどをもっと強調したい時などに使うと良さそうです。
VRシャープ
くっきりとした見た目に出来ます。VRは拡大したような見た目になるため、ぼやけてしまった時などにかけて上げると少しマシになることがあります。
VRデジタルグリッチ
ザラザラとしたデジタル風なノイズを入れることが出来ます。
バーチャル世界などを表現したい時に良さそうです。
VRノイズ除去
ノイズを軽減してくれます。エフェクトの「ミディアン」を軽くかけたような印象に近いのでちょっとぼけた感じがします。
VRフラクタルノイズ
フラクタルノイズをかけられます。霧やもやのような表現をしたい時に使うと良さそうです。
描画モードを変えることで画像のように動画に重ねることが出来ます。
▼ループ設定などはできなかったり機能に制限はありますが基本的な操作は通常の「フラクタルノイズ」とほぼ同じです▼
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VRブラー
ぼかしを入れられます。3Dレイヤーなどを配置しているときに遠近感を強調したい場合などに使うと良いかもしれません。
360°動画をムービーとして出力する方法
360°動画は「これはVR動画ですよ!」という情報を付けた状態で出力しないと普通の動画として出力されてしまいます。
Media Encoder のプリセットを使用するとしっかり360°動画として出力できるので、レンダリングはMedia Encoderを使用しましょう。
Media Encoderについてはこちらの記事も参考に
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【動画出力】レンダリングして作ったものをムービーにしてみよう。
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Media Encoderを使用して「VR動画」として出力
360°動画は「出力」と名前のついたコンポジションをレンダリングします。
どのコンポジションかわからない場合は、VR comp editorのパネルにある「出力を開く/レンダリング」ボタンを押すと出力用コンポジションを開いてくれます。
「出力」コンポジションをMedia Encoderのキューに追加します。
メニューのコンポジション > Adobe Media Encoderキューに追加 を選択しましょう。

【プリセット】のプルダウンで「VR」の付いたものが360°動画のプリセットです。
いずれかを選びましょう。
- VR Monoscopic Match は平面視
- VR Over-Under Match は立体視
に対応します。Stereo Audio は音が付いた動画の時に指定すると良さそうです。
必要に応じてサイズを変更します。
プリセットの青文字をクリックすると「書き出し設定」のウィンドウが出てくるのでその中で設定します。
基本ビデオ設定内のサイズの数値を変更すればお好みのサイズで出力できます。
グレーアウトしている時はサイズ横のチェックボックスのチェックを外すと編集できます。
OKを押して設定を終了しましょう。
出力ファイルの青文字を押して名前や保存先を指定したら
そのまま Enter を押すか、▶ のキューを開始ボタンを押せば出力が開始されます。

まとめ:写真からダイナミックなシーンを作ってみよう!


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