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【ライト】レイヤーに影を落とす方法。上手く見せるコツとアレンジも紹介!

超解読AE! |レイヤーに影を落とす方法
レイヤーにライトを当てて別のレイヤーに影を落としたいのですが、なかなかうまくできません。どうしたら上手くできますか?
A子さん
E太郎
ライトで影を落とすにはいくつか設定が必要なんです。コツさえつかめば簡単にイメージに合わせて影を作ることが出来るので是非マスターしてくださいね!今日は一緒にライトで影を落とす方法とコツについて学習していきましょう。

ライトについて基礎を学んでおくと理解しやすくなります

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【ライト】照明を使ってシーンをもっとリアル・リッチに!【バッチリ解説】

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レイヤーに影を落とすイメージ

地面の落ち影を作りたい

動画や写真などに何かアニメーションなどを重ねたとき、場面によっては元の動画に影を落としてあげるとより「その場にいる感」がでて面白いアニメーションに見えることがあります。

今回は別のレイヤーに影を落とす設定やコツ、アレンジ方法などを解説していきます。

やり方をマスターすれば、どんなシーンにも応用できるのでぜひ活用してくださいね!

別のレイヤーに影を落とす設定方法

用意するものは4つで

  • 影を落としたい画像/動画など
  • 影を作りたいもの(文字やシェイプ・画像など)
  • 影を作るための白い平面レイヤー
  • ライト

です。カメラはお好みで配置してください。

影を落とす設定については

  1. 影を落としたい画像/動画をコンポジションに入れる
  2. 影を作るための白いレイヤーをパースに合わせて配置する
  3. 影を作りたいものを配置する
  4. ライトを作って各レイヤーの設定を変更しながら調整する
  5. 白いレイヤーを乗算にして完成

の5つの工程をたどります。

E太郎
さっそく詳しく見ていきましょう!

(手順1/5)影を落としたい画像/動画をコンポジションに入れる

まずはベースになる画像や動画をコンポジションに入れましょう。


接地影を作るときは別レイヤーが必要

ベースの画像は基本的に2DレイヤーのままでOKです。

このままこのレイヤーそのものに影を落とそうとすると「接地の影」にはならないため、影は別のレイヤーに投影していきます。ここではあくまで「背景」として置くだけです。

(手順2/5)影を作るための白いレイヤーをパースに合わせて配置する

影を投影するための「白い」平面レイヤーを配置します。

後から描画モードを変えて使用するため必ず「白」にしましょう。

「塗り」エフェクトで白く塗ってもOKです。


平面を倒す

このレイヤーは3Dレイヤーに変換して、真横に倒します。

奥の方へ90°倒すように回転しましょう。


高さで位置を合わせる

「位置」で平面の高さを調整して手順1で配置した地面にパースが合うように配置しましょう。

塗りつぶされた平面でパースが合わせにくい場合はここだけ描画エフェクトの「グリッド」を適用して合わせるとやりやすいかもしれません。

この時、回転に変な角度は絶対に入れず水平のまま高さだけでパースを合わせるのが上手く影を落とすコツです!

(手順3/5)影を作りたいものを配置する

アニメーションを作る

影を作りたいものを配置してアニメーションさせます。

3Dレイヤーにしてアニメーションを作成しましょう。

(影を落とすだけでアニメーション無しでももちろんOKです。)


地面から下へは突き抜けないように注意

画面を2画面にして片方をフロントビューにして「白い平面」から下に抜けないように確認しながら作成しましょう。

(手順4/5)ライトを作って各レイヤーの設定を変更しながら調整する

ライトを設置します。

ライトの設定は後でも調整できるので適当でもOKですが「シャドウを落とす」をオンにしておきましょう。

ライトの種類は単純に影を落とすだけなら「ポイントライト」が制御しやすくていいかもしれません。


ライトの位置

ライトの位置はアニメーションさせたものよりも上に配置して

「白い平面」に影が落ちる位置にしましょう。

 


白い平面の設定

「白い平面」と「アニメーションさせたもの」の【マテリアル設定】を変えると影が落ちるようになります。

マテリアル設定はレイヤーを選択した状態で A を素早く2回押すと展開します。

【白い平面】

  • シャドウを落とす➡オン
  • ライト透過➡0%
  • シャドウを受ける➡オン
  • ライトを受ける➡オフ

その他はお好みで調整しましょう。


影を作りたいもののマテリアル設定

【アニメーションさせたもの】

  • シャドウを落とす➡オン
  • ライト透過➡0%
  • シャドウを受ける➡オン
  • ライトを受ける➡オフ

その他はお好みで調整しましょう。


影の設定OK

影が落ちるようになったら、ライティングを最終調整しましょう。

ライトオプションの

  • 「シャドウの暗さ」の数値を上げると影がより黒く
  • 「シャドウの拡散」の数値を上げると影がよりぼんやりとぼける

ので、こちらもお好みで調整しましょう。

ライトの設定についてはこちらの記事も参考に

超解読AE! |ライトの使い方
【ライト】照明を使ってシーンをもっとリアル・リッチに!【バッチリ解説】

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(手順5/5)白いレイヤーを乗算にして完成

乗算モードにして完成

ライティングがしっかりできたら白い平面レイヤーの描画モードを「乗算」にします。

乗算は「白い部分」が見えなくなるので、影だけが残って画像にきれいに合成されるはずです。

描画モードについてはこちらの記事を参考に

超解読AE! | 描画モードをマスターしよう。
【描画モード・前編】まずは基本のモードを知ってしっかりマスター!

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おまけ:背景ともっとなじませる

フィルターを描けると合成が馴染むのでおすすめ

背景とアニメーションさせたレイヤーが見た目的にあまりなじまない場合は少しフィルターをかけて上げると合成が落ち着いて見えることがあります。

屋外のシーンの場合だと平面を「塗り」エフェクトで青く塗りつぶしたものを描画モード「オーバーレイ」で重ねて不透明度を30%くらいにしたものを重ねるとちょっぴり「澄んださわやかな感じ」の印象になっておすすめです。

調整レイヤーで「レンズフィルター」エフェクトをかけてもいいかもしれません。

E太郎
色付きのレイヤーを重ねることでオシャレな雰囲気も出せたりするので色々試してみてください!

接地面を「ごまかす」アレンジ方法

エフェクトを追加

「接地の影」は今までの手順で作成すればきれいに作れるはずですが、アニメーションによってはどうしても「地面に設置しているようにごまかしたい」ときもあると思います。

そういった場合は接地のタイミングでパーティクルを砂ぼこりのように飛ばしたりして「ごまかす」のがおすすめです。

E太郎
単純にごまかすだけでなく、アニメ風な楽しそうな雰囲気になったりインパクトを出せたりもするので一石二鳥です。

砂ぼこりでごまかす

今回はシミュレーションエフェクトの「CC  Mr.Mercury」を平面に適用してボワッと吹き上がる砂ぼこりっぽいものをつくってみました。

  • Birth Rate を接地のタイミングだけ一瞬数値を大きく、あとは0に
  • VelocityやResistanceで飛ぶ距離を調整

して調整した後に、

  • ディストーションエフェクト「バルジ」でパーティクルの形を外に押し出された雰囲気にする
  • 描画エフェクト「塗り」で砂の色に塗りつぶす

という感じで作っています。

CC  Mr.Mercuryは別記事で使い方を解説しています!

超解読AE! |初心者でもできるCC Mr.Mercuryの使い方!
【初心者でもOK!】CC Mr.Mercuryの使い方【パーティクルシミュレーション】

続きを見る

まとめ:画像にアニメーションをなじませたりしたいときに取り入れてみて!

いままで画像にそのまま影を落とそうとして上手くできていなかったのですが、影は別レイヤーで用意すれば上手く合成できるんですね!
A子さん
E太郎
平面を画像のパースに合わせさえできれば、どんな画像でもきれいに影をつくることができますよ!ぜひ試してみてくださいね!

カメラマップもおすすめです!

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