

カメラについての記事を読んでおくとより理解が深まります!
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【カメラ】3Dレイヤーはカメラの扱いでグンと見栄えが変わる!【基本からマスター】
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この記事の内容
カメラマップとは?
写真に対して普通にカメラをズームしたり向きをかえたもの
カメラマップを使ったもの、しっかりパースに変化が出て立体感がある
カメラマップとは、写真や絵などのパースに合わせて平面やボックスを配置し、それに写真を投影することで立体に見せる表現です。
立体に投影することでカメラが動いてもある程度のパースは耐えることができるので、まるで動画としてカメラで撮影しているような見せ方をすることが出来ます。
AEなら被写界深度などを使って後ろの方をボケさせたり、よりリアルな表現ができて面白いですよ。

カメラマップの方法
カメラマップは「準備」が大事
カメラマップは先ほど紹介したとおり「立体に写真を投影する」ため、立体を作る準備が必要になります。
立体と言っても平面レイヤーを箱状に並べるだけなので安心してくださいね。
この「箱状に並べる」準備をしっかり丁寧にしてあげることでより綺麗に仕上げることが出来ますので一番力を入れて作業をしていきましょう。
必要なもの
カメラマップに必要なものは
- カメラ
- ライト
- 投影するもの(写真や絵など)
- 投影するための平面レイヤー
の4つです。
プロジェクターで写真をスクリーンに投影して、カメラで撮影するのをイメージすると理解しやすいかと思います。

投影するためのシーン作り
まずは写真を投影するための準備をしていきましょう。
ここでは写真を例に進めていきますが、絵でもOKです。
カメラマップが難しそうなもの
- 複雑な路地
- 人・もの・動物など複雑なオブジェクト(※ある程度なら可能)
- 人混みなど「パース」がわかりにくいもの

step
1写真をコンポジションに入れる
写真をコンポションに入れた状態にしましょう。
コンポジションサイズは自由ですが、写真と比率があっている方がやりやすいと思います。
この時点では設定などはそのままで、何もしなくてOKです。
step
2カメラを用意
カメラと「地面用の平面レイヤー」を設置します。この工程はカメラマップで一番重要な要素なので、しっかり丁寧に行いましょう!
Windows : Ctrl + Alt + Shift + C
MacOS : Command + Option + Shift + C
でカメラを作りましょう。
カメラの設定ウィンドウが出てきたら、プリセットで設定が読み込めるようになっているので、画角を設定します。
どんな画角でもカメラマップは一応可能ですが、35mm以下のカメラだとパース感が出やすく変化がわかりやすいかなと思います。あまり低くし過ぎると絵が歪み過ぎるので、まずは35mmから始めてみるのがおすすめです。

画角についてはカメラの記事でも解説をしているので、是非こちらも読んでみてください!
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地面用に「3Dレイヤーにした平面レイヤー」を配置します。
この平面の設置時のポイントは
- 坂道を撮っている写真でない限りは真横に寝かせて配置する(変な角度を付けない)
- 地面の部分がしっかり覆われるように配置する
の2つです。
描画エフェクトの「グリッド」をかけてあげるとパース感がわかりやすくなるのでおすすめです。
コンポジションパネルを2画面にすると位置関係を確認しやすいです。
平面に角度をつけてパースを合わせるのではなく、カメラの画角と平面の「位置・スケール」で合わせるのがポイントです。ここがきちんと設定できていないと失敗することが多いのでしっかり・じっくり合わせましょう。
パースを掴むコツ
どうしてもパースが合わせにくいときは、
写真の素材をコピペしてペイントアプリなどであらかじめパースのアタリを描いておくとわかりやすいかもしれません。(この方法を試す時は元素材にそのまま書き込まないように注意しましょう。)
写真に描いたパースと、平面に適用したグリッドのパースが合うように配置してあげましょう。

平面とカメラをしっかり合わせて設定が終わったら、平面の【マテリアルオプション】で次の設定をしておきましょう。
マテリアルオプションはタイムラインパネルでレイヤーを選択した状態で A を素早く2回押すと展開します。
- シャドウを落とす → オン
- ライト透過 → 100%
- シャドウを受ける → オン
- ライトを受ける → オフ
この設定をすることで、写真を映し出すための「スクリーン」の役割の平面になってくれます。
step
3壁や奥の平面も配置する
壁や奥(必要なら天井・空の部分)にも平面を配置します。
平面を選択した状態で
Windows : Ctrl + D
MacOS : Command + D
を押せばレイヤーの複製ができます。角度を直角に変えて位置を調整します。
同じ要領で左右・奥の平面を設置して箱状にしましょう。
壁に関しても変な角度は付けないようにしましょう。
ここからはカメラ画角はいじらず、平面の位置とスケールのみでパースに合わせていきます。
平面と平面の間にスキマがあると、投影がしっかりできずに切れ目が見えてしまうのでピッタリとくっつけてあげましょう。
step
4ライトを設置する
ライトを設置します。
Windows : Ctrl + Alt + Shift + L
MacOS : Command + Option + Shift + L
でライトの設定ウィンドウが出てくるので、
- 強度:100%
- フォールオフ:なし
- 「シャドウを落とす」にチェックを入れる
- シャドウの拡散:0
でライトを作成します。ライトの種類は何でも大丈夫ですが、私は「ポイントライト」をいつも使っています。
その他の項目は特に影響はないので適当でOKです。
step
5投影用の写真のレイヤーを3Dレイヤーにする
投影する写真のレイヤーを3Dレイヤーにします。
写真のレイヤーのマテリアルオプションを次の設定をしておきましょう。
- シャドウを落とす → 効果のみ
- ライト透過 → 100%
- シャドウを受ける → オン
- ライトを受ける → オン
この設定をすることで、プロジェクターでいうフィルムのような役割をするようになります。
step
6最終調整をする
投影する写真のレイヤーと、ライトの位置を変えます。
シーンの奥から順に
- 投影用の平面
- 投影する写真のレイヤー
- ライト・カメラ(どちらが手前でも奥でもOK・同じ位置でもOK)
の順になるように配置しましょう。カメラと投影用の平面は既に調整済みなので、写真のレイヤーとライトだけ調整すればOKです。
ここでいう「順」はタイムラインのレイヤーの並びのことではなく、実際の3D上での配置のことです。
「トップビュー」などで確認しながら写真の位置を調整するとやりやすいです。
写真のスケールも調整しながら、画面全体に写真が納まるように調整します。
これでカメラマップ用のシーンが完成です。
この時点でカメラマップが上手くできていない場合の確認ポイント
- 平面・ライト・写真、それぞれマテリアルオプションの設定があっているか確認しましょう。
- 平面が写真より手前に設置されていないか確認しましょう。
- ライトが写真より奥になっていないか確認しましょう。

撮影
すでに設置しているカメラを使って撮影をしていきます。
「写真の外側」は映らないので、「写真の範囲内」でカメラを動かします。
位置を奥へアニメーションさせて立体的なズームをさせたり、少しだけ回転をかけてきょろきょろしているような雰囲気を出したり、色々試してみてください!
カメラの被写界深度をオンにして、フォーカス距離や絞りなども調整してあげれば奥の方にぼかしを入れることが出来るので、シーンによってはより雰囲気を出すことが出来ます。
せっかくカメラを使っているので、別のオブジェクトを配置したりしてあげるとより立体感が増して面白いかもしれません。

まとめ:写真を立体的に表現してみよう!


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