

この記事は3Dレイヤーについて知っておくとより理解しやすくなります
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【3Dレイヤー】奥行き表現が超簡単!カメラを使ってシーンを作ろう
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この記事の内容
カメラは実際の撮影をイメージすると理解しやすい。
3Dレイヤーを使うと、コンポジションが「スタジオ」になる
3DレイヤーをONにすると、コンポジション内がスタジオのようになります。
パースと奥行きができるので、単純なレイヤーの前後関係では表現できない迫力のある動画を作ることが出来るようになります。
カメラを使って作ったシーンを撮影してみましょう。
注意点
カメラは3Dレイヤーでしか機能しません。
2Dレイヤーのままではカメラをいくら動かしても平面的に表示されますので注意しましょう。
カメラの使い方
作り方
カメラを作りたいコンポジションが選択された状態で、
メニューの【レイヤー(L)】→【カメラ(C)...】を選ぶかショートカットで
Windows : Ctrl + Alt + Shift + C
MacOS : Command + Option + Shift + C
でカメラの設定ウィンドウを開きましょう。
カメラで一番大事な設定は「カメラ画角の設定」です。
AEではカメラの名前設定の下に「プリセット」として用意されているので、お好みでカメラ画角を選んでOKを押します。
後ほどもっと詳しく解説しますが、
- 35mm:広角、パースがきつく付いて迫力は絵が歪みだす
- 50mm:だいたい人の「目で見た印象」に近いパース、困った時はとりあえずこれを使ってみよう
- 80mm:望遠、パースがなくなってくる遠くに配置しても近く見える
この3つをとりあえず基準として覚えておきましょう。

調整の仕方
カメラを作成した後はタイムラインパネルでカメラレイヤーを展開すると「カメラオプション」がついていますので、再調整したり、アニメーションさせたりできます。
トランスフォーム
トランスフォームでカメラの位置を調整できます。
数値調整でわかりにくい時は、コンポジションを2画面にして1つはカメラの位置確認用として使うと調整しやすいです。コンポジションパネルの右下に画面をカスタムするためのプルダウンがありますので、「2画面」を選びましょう。
- 左右にカメラを動かしたい時はトップビュー
- 上下にカメラを動かしたい時はフロントビュー(もしくはレフト、ライトビュー)
にすると見やすいと思います。お好みで使ってみてください。
カメラの「トランスフォーム」で他のレイヤーと違うところは、「目標点」があるところです。
トップビューなどで確認するとわかりやすいのですが、カメラを横に移動したりしてもカメラがずっと目標点の方を向くようになっています。
いわゆる「ターゲットカメラ」というものになっています。ずっと一つのものをとらえ続けたい場合は便利ですが、動き回るものを追いかけたい時は少し不便なカメラかもしれません。
カメラが移動してもカメラの角度は変わらないようにしたい時は「ヌルオブジェクトを作って3Dレイヤーにしたもの」をカメラと同じ位置に配置して、ヌルで制御するようにしましょう。
疑似的に「フリーカメラ」にすることができます。
通常のカメラ設定が使いにくいな、と感じたときはフリーカメラにしてみると案外動かしやすいかもしれません。お好みで使い分けてみてください。
親子付けの話はこちらの記事も参考にしてみてください!
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【親子付け・ヌルの基本】別のレイヤーの動きを真似させる方法
続きを見る
ちょっと寄り道:3Dのヌルを使うときれいな軌道でカメラを回転できる
シーンの中心に「3Dレイヤーにしたヌル」を配置して、カメラを親子付けします。
ヌルを回転させると、シーンをぐるりときれいに回ってくれます。

ズーム
カメラ画角の設定です。Pixelで表示されているのでわかりにくい時は
Windows : Ctrl + Shift + Y
MacOS : Command + Shift + Y
で最初にカメラ設定した時と同じウィンドウが出て来ますので、こちらで「mm」表示で確認しながら調整が出来ます。
被写界深度
青文字で「オフ」になっているところをクリックすると「オン」になります。
「オン」にすると後ほど出てくる「絞り」を調整した時にカメラからの距離に応じてぼかしを掛けることが出来ます。
手前から奥へピント送りなどをしたい時などに便利です。ぼかしが特に必要ない時は処理が重くなるのでオフにしておきましょう。
※画像はわかりやすいように「絞り」をアニメーションさせています。
フォーカス距離
被写界深度が「オン」の状態だと「絞り」で距離に応じてぼかしを入れられますが、この「フォーカス距離」を調整すると、「ここまではぼかさない」と距離に応じてピントが合うように調整できます。
「絞り」でざっくりぼかしの設定をした後に、「フォーカス距離」で微調整をするのがやりやすいかと思います。
絞り
被写界深度が「オン」の状態だとカメラからの距離に応じてぼかしを入れられます。
「フォーカス距離」と合わせて使うとピント送りが綺麗にできます。
ブラーレベル
ぼかしの強さを調整できます。
アイリスやハイライトの設定
他にも、アイリスやハイライト等の色々な設定がついていますが、特に強いこだわりがなければデフォルトでもいいかと思います。
ライトなどを多用してフリンジ(明暗が激しい部分に出る色のにじみのようなもの)が出たりするときに調整するといいかもしれません。
カメラを使うなら抑えておきたい「画角」の話
AEでは「ズーム」で画角の調整が出来るようになっていますが、「画角」はアニメーションを作る上で押さえておきたいポイントの一つです。
- 35mm:広角、パースがきつく付いて迫力は絵が歪みだす
- 50mm:だいたい人の「目で見た印象」に近いパース、困った時はとりあえずこれを使ってみよう
- 80mm:望遠、パースがなくなってくる遠くに配置しても近く見える
の3つを先ほど紹介しましたが、使い分けることで同じシーンでも印象が結構変わります。
図解で解説
この図のような配置を例にして解説をしていきます。
背景とUFO、宇宙人の位置は変えずに35mm、50mm、80mmのカメラで撮影してみます。
(※カメラの位置については収まりがいいように移動させています。)
35mm:広角レンズ
35mmのカメラではパースがきつく付き、近い物はより大きく・遠い物はより小さく見えます。手前に迫ってくるような動きを付けている時はよりスピード感が出て迫力が出ます。
35mm以下はダメではないですが、絵が歪み過ぎるので気持ち悪くなってしまう場合がありますのでパースの付け過ぎには注意しましょう。
50mm:人の目に近い見た目
50mmのカメラは画角に悩んだらとりあえずコレ、な画角です。人の目で見たときの印象に近いので自然な描画が出来ます。
迫力が特に必要ない、ゆったりとしたシーンに向いていそうです。
80mm:望遠レンズ
80mmのカメラではパースがあまりなく、遠い物も近くに見えるので遠近感が薄くなります。
テレビアニメでは会話シーンなどにも使われるカメラです。一つのもの・情景に集中させたい時などに使うと効果的です。
「ズーム」と「位置によるズーム」
カメラの「ズーム」で被写体に寄ったもの
カメラの「ズーム」は一定で、トランスフォームの「位置」で被写体に寄ったもの
上の2つの画像は「ズーム」を使ったものと、トランスフォームの「位置」を使ったものの2種類ですが、被写体への寄り方の印象が変わりますよね。
広角カメラで位置を使って被写体に近づくと、周りのものもパースによって見た目が変化していくのでズームでアップにするよりもスピード感のある、迫るようなインパクトが出ます。
反対に、「ズーム」でアップにすると周りのものの動きにあまり目が行かないので目線を一点集中させたい時はおすすめです。

【プロ直伝!】カメラで被写体をとらえるときのヒント
カメラは被写体よりも遅れて動く
例)UFOが動き回っているシーンで、UFOを追うようにカメラで撮影したいと思います。
【ダメな例】
常にカメラのど真ん中に来るように撮影すると、スピード感もいまいちわからず少しつまらないアニメーションになってしまいます。
【正解の例】
カメラをUFOの動きから何フレームか送らせて動かすとリアルに撮影している雰囲気が出ます。
実際に動いているものを撮影していると考えたとき、「追いかけている」ので少し遅れてしまいますよね。止まるときも「少し行き過ぎて止まる」ようにするとリアルな感じになったりします。

3分割ラインを意識してみよう
3分割ラインはアニメを作る人だけでなく、映像を作る人なら確実に押さえておきたいポイントです。
人の目は画像のように、濃い紫で記した「画面を3分割するライン」に注目が行くようになっています。
ど真ん中のピンクで点滅しているスペースは一番注目される中央部分です。
見せたいものは「中央を通るように動かす」か「3分割ラインの上を通るように動きを付ける」と良いレイアウトになって、より伝わりやすい動画になります。
3分割ラインはガイドを使うと便利ですよ!
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【ガイド】を使えばビシッと整列できる!AEでスナップさせる方法。
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まとめ:カメラマンになってシーンを撮影してみよう!


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