素材とレイヤー

【描画モード・前編】まずは基本のモードを知ってしっかりマスター!

超解読AE! | 描画モードをマスターしよう。
描画モードというのをいじると、レイヤーの見た目の印象が変わってしまったのですが「モード」にはそれぞれどんな効果があるんでしょうか?
A子さん
E太郎
描画モードはAEで絵作りをする上で必要不可欠な要素のひとつです。一見たくさんありますが、カテゴリで覚えておけばどのモードにするか選びやすくなりますよ。

この記事からわかること

  • 描画モードとは
  • 描画モードの選び方のコツ
  • カテゴリごとの違い
E太郎
さっそく見ていきましょう!

描画モードは大きく分けて8カテゴリ。

描画モードのプルダウンを開いてみると、なんだかズラーッとたくさん出てきてどれがいいのか初めのうちはわかりづらいですよね。

E太郎
実は「似たような処理」はカテゴリにわかれているので、カテゴリごとに覚えておけばもう怖くありませんよ!

描画モードって?

レイヤーごとに「モード」がある

描画モードはそのレイヤーの「見た目」に関する重要な要素です。

主に別のレイヤーに重ねることで効果が表れます。

レイヤーごとに「モード」の項目がついていて、普通は「通常」モードになっています。

プルダウンから別のものを選択するとモードを変えることが出来ます。

モードを選ぶコツ

モードには「暗くなる」や「明るくなる」などカテゴリごとにそれぞれ大きな特徴がありますので、まずは「どういう見た目にしたいのか」決めて、そのカテゴリの中のいずれかのモードにしてみましょう。

そこから「なんか思ったのと違うな・・・」となったら同じカテゴリ内の違うモードにしてみて比べて見るといいでしょう。

E太郎
ちなみに、レイヤーを選択した状態でShift+^で「次のモード」に切り替え、Shift+-で「前のモード」に切り替えが可能ですよ!

モードが表示されていない時は「ソース名」などの項目が書かれた列を右クリック→【列を表示】→【モード】で表示しましょう。

描画モードのカテゴリって?

大きくわけて8種類。

描画モードは

  • 通常
  • 減算
  • 加算
  • 複雑
  • HSL
  • マット
  • ユーティリティ

の8つのカテゴリがあります。

今回の記事では【前編】として【通常】【減算】【加算】【複雑】の4つのカテゴリを解説していきます!

E太郎
後半の4カテゴリは初めのうちは少しわかりにくいかもしれないので、まずは前半の4つをマスターしておけば安心ですね

通常カテゴリ

その名の通り「通常」

通常カテゴリはその名の通り「通常」のモードです。

「ディザ合成」、「ダイナミックディザ合成」は不透明度が100%未満の時に一部のピクセルが透明になります。

不透明度100%→0%に変化させるとしたら、虫食い的にドットが抜け落ちるようにだんだんと透明な部分が増えていきます。

「ディザ合成」と「ダイナミックディザ合成」は基本的に同じ処理ですが、ダイナミックの方がフレームごとに再計算されるので時間の経過に応じて「虫食い部分」の位置が変化します。

減算カテゴリ

色が暗くなるモード

色が暗くなる効果のモードです。

減算カテゴリには6種類のモードがあります。

  • 比較(暗)
  • 乗算
  • 焼き込みカラー
  • 焼き込みカラー(クラシック)
  • 焼き込みリニア
  • カラー比較(暗)

詳しく見ていきましょう。

比較(暗)

下のレイヤーの色と「RGB」のチャンネルの数値を比べて、暗い方の数値を反映させた色が表示されます。

ちょっと難しいですが

  • R200、G150、B100
  • R150、G200、B150

という数値の2色を重ねた場合は

R150、G150、B100 という数値が低い(暗い)方の数値を取った色になります。

E太郎
RGBのチャンネルについては完ぺきに理解するのは少し難しいかもしれませんが、「情報パネル」にカーソルの位置にある色の情報を表示してくれますのでそれを見るとわかりやすいかもしれません

乗算

色のついたマーカーで塗り重ねるとだんだん濃く暗くなっていきますが、それに似たような効果が得られるモードです。

暗い色を重ねるほど黒に近くなります。

焼き込みカラー・焼き込みカラー(クラシック)

元の色を暗くしてコントラストを強くして、反映させた色になります。色相(色合い)は変わりません。

明るい色(白に近い色)には効果が薄くなります。

E太郎
クラシックとつく方は旧バージョンのAEで作成したプロジェクトの互換性があるかどうかなので、基本的には「焼き込みカラー」を使いましょう。

焼き込みリニア

下のレイヤーの色を暗くして明るさを落とした後に色を反映させます。

明るい色(白に近い色)には効果が薄くなります。

カラー比較(暗)

「RGB」のチャンネル数値を全部足して低い方の色が表示されます。

・・・と書くとちょっと難しいですが、簡単に描くと

下のレイヤーの色と比べて、「暗い方の色」が表示されます。

比較(暗)に似てますが、こちらは合成した色ではなく元のレイヤーか下のレイヤーのどちらかの色が反映されます。

加算カテゴリ

色が明るくなるモード

色が明るくなる効果のモードです。

加算カテゴリには6種類のモードがあります。

  • 加算
  • 比較(明)
  • スクリーン
  • 覆い焼きカラー・覆い焼きカラー(クラシック)
  • 覆い焼リニア
  • カラー比較(明)

詳しく見ていきましょう。

加算

下のレイヤーの色に加算モードにしたレイヤーの色を足します。

これもRGBの数値が絡んでくるのですがそれぞれの数値を下のレイヤーのRBGの数値に足した色になります。

RGBの数値は高いほど明るくなるので、重ねた結果はもちろん明るくなります。

暗いほど効果が薄れます。

比較(明)

比較(暗)の逆バージョンです。

下のレイヤーの色と「RGB」のチャンネルの数値を比べて、明るい方の数値を反映させた色が表示されます。

R200、G150、B100
R150、G200、B150

という数値の2色を重ねた場合は

R200、G200、B150 という数値が高い(明るい)方の数値を取った色になります。

スクリーン

乗算の逆バージョンです。

重ねると、明度が高くなり、彩度が低くなっていきます。

覆い焼きカラー・覆い焼きカラー(クラシック)

焼き込みカラーの逆バージョンです。

元の色を明るくしてコントラストを弱くして、反映させた色になります。色相(色合い)は変わりません。

暗い色(黒に近い色)には効果が薄くなります。

E太郎
こちらもクラシックとつく方は旧バージョンのAEで作成したプロジェクトの互換性があるかどうかなので、基本的には「覆い焼きカラー」を使いましょう。

覆い焼きリニア

焼き込みリニアの逆バージョンです。

下のレイヤーの色を明るくした後に色を反映させます。

暗い色(黒に近い色)には効果が薄くなります。

カラー比較(明)

カラー比較(暗)の逆バージョンです。

「RGB」のチャンネル数値を全部足して高い方の色が表示されます。

下のレイヤーの色と比べて、「明るい方の色」が表示されます。

比較(明)に似てますが、こちらは合成した色ではなく元のレイヤーか下のレイヤーのどちらかの色が反映されます。

複雑カテゴリ

ライト系のモード

「明るいところはより明るく・コントラストを弱く」、「暗いところはより暗く・コントラストを強くする」効果のモードが多いです。

複雑カテゴリには7種類のモードがあります。

  • オーバーレイ
  • ソフトライト
  • ハードライト
  • リニアライト
  • ビビッドライト
  • ピンライト
  • ハードミックス

詳しく見ていきましょう。

オーバーレイ

明るい部分は「スクリーン」、暗い部分は「乗算」の効果になります。

明るい部分は明るく、暗い部分は暗く、良いとこどりをしてくれるモードです。

ソフトライト

重ねる色の「濃度」によって結果がかわります。

明るい部分は「覆い焼き」、暗い部分は「焼き込み」の効果になります。

スポットライトを当てたような見た目になります。

ハードライト

重ねる色の「濃度」によって結果がかわります。

明るい部分は「スクリーン」、暗い部分は「乗算」の効果になります。

強いスポットライトを当てたような見た目になります。

※オーバーレイに処理が似ていますが計算方法が違うので違う見た目になります。

リニアライト

明るい部分は「覆い焼き」、暗い部分は「焼き込み」の効果になります。

※ソフトライトに処理が似ていますが計算方法が違うので違う見た目になります。

ビビッドライト

明るい部分のコントラストが弱くなり、暗い部分のコントラストは強くなります。

ピンライト

明るい部分は「比較(明)」、暗い部分は「比較(暗)」の効果になります。

重ねる色が明るい色か、暗い色かによって結果の色が変わります。

ハードミックス

下のレイヤーのコントラストを強調させます。コントラストの強調され方は明るい色か暗い色かによって変わります。

E太郎
「どういう処理をしてそうなるのか」についてはかなり難しい部分なので「好きな見た目にする」にはどのモードが「イメージに近くなるのか」を覚えておくといいでしょう!

まとめ:【後編】へ続きます!

とりあえず、4カテゴリがどんなものかわかりました!モードってたくさんあると思っていたけど、カテゴリごとに覚えておくとどれにするか選びやすくなりますね。
A子さん
E太郎
まずは今回ご紹介した4カテゴリはよく使うのでしっかりマスターしておきましょう。後半はちょっぴり難しい内容が多くなってくるので中級者以上向けになってきます。

次の記事では、After Effectsの「描画モード」の【後編】について具体的に解説していきます。

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