

この記事からわかること
- 3Dレイヤーの作り方
- 3Dって何
- 3Dレイヤーでできること
- 3Dツールの使い方(カメラやライトなどの設定の仕方)

この記事の内容
3Dを表現するのは簡単。
3Dレイヤーにするのは簡単なのですが、そこからどうしていいのか意外とわからなかったりしませんか?今回は「3Dレイヤーにした後」になにができるのか見ていきましょう。

3DレイヤーはスイッチをONにするだけ
まずは3Dレイヤーにしてみましょう
3Dレイヤーにするのはとても簡単です。
3DレイヤーのスイッチをクリックしてONにしましょう。
スイッチが表示されていない時は「ソース名」などの項目が書かれた列を右クリック→【列を表示】→【スイッチ】で表示しましょう。
3Dって何ができるの?
奥行きが追加される
3DがONになると、奥行きが追加されます。
通常は X軸 (横方向), Y軸 (縦方向)のみですが、
X軸 (奥行き)が設定できるようになります。
奥行きが出来ると、パースができる
奥行きがあると、平面的だった絵にパース(遠近感)ができるのでより臨場感のある映像を作ることが出来ます。
奥行きができると、被写界深度が表現できる
「被写界深度」とは写真を撮るときでいう「焦点(ピント)が合うように見える」カメラと被写体の距離のことです。
AEでは実際にカメラを配置して、ピン送り(ある被写体から違う被写体へピントを合わせる)のような表現もすることができます。
奥行きができると、リッチな「光と影」の表現ができる
AEではライトを置くことができます。3Dレイヤーにすると照明効果を有効にできるので、スポットライトを照らしているような表現が簡単にできます。
奥行きができると、立体表現ができる
使い勝手は他の3D専門ソフト程ではありませんが立体表現も可能です。
文字やシェイプに厚みを付ける程度なら簡単に表現可能です。

具体的にどうしたらいいの?基本の3Dツールをマスターしよう!
カメラ
カメラを配置すると自分で狙った角度で映像を映すことができます。カメラにアニメーションをつけることも可能です。
メニューの【レイヤー(L)】→【カメラ(C)...】を選ぶかショートカットで
Windows : Ctrl + Alt + Shift + C
MacOS : Command + Option + Shift + C
でカメラの設定ウィンドウを開きましょう。
カメラの設定
色々難しそうな設定が出てきますが、基本的にいじる部分は「フィルムサイズ」の部分だけがわかりやすいでしょう。
「プリセット」から選んでもOKです。
フィルムサイズはフィルムカメラで言う「レンズ」の種類のことです。
下記はだいたいの基準なので、参考にしてみてくださいね。
【広角レンズ】
↑
■35mm以下 超広角、パースがきつく付き絵が大きくゆがむ(あまり使わないかも)
■35mm 広角、パースが強く付き、絵がゆがむ。スピード感が出て迫力のある絵になる
■50mm 通常、人の目で見る映像に近い絵になる。悩んだらまずはこれを基準に選んでみるといいかも。
■80mm 望遠、パースがあまりなくなる。「風景」的なあまり動きを見せたくない時に使うといいかも。
■80mm以上 超望遠、パースがほぼなくなる。ここまで来るとほぼ2D映像に近い印象。
↓
【望遠レンズ】

OKを押してカメラが作成されたら「トランスフォーム」の位置や回転などで映したい角度を決め込みましょう。
カメラ(後述のライトにも)のトランスフォーム内に「目標点」という項目があるのですが、この「目標点」の方にカメラが向くようになっています。こちらも調整してみましょう。

被写界深度
カメラを作ってレイヤーを展開すると、「カメラオプション」の中に被写界深度の設定があります。
クリックしてオンにすると「フォーカス距離」の数値を変更することでピントの具合を調整することができます。
カメラのより詳しい解説記事があるのでこちらも参考に!
-
-
【カメラ】3Dレイヤーはカメラの扱いでグンと見栄えが変わる!【基本からマスター】
続きを見る
ライト
ライトを設置すると、光と影の表現ができます。ライトにアニメーションを付けることも可能です。
メニューの【レイヤー(L)】→【ライト(L)...】を選ぶかショートカットで
Windows : Ctrl + Alt + Shift + L
MacOS : Command + Option + Shift + L
でライトの設定ウィンドウを開きましょう。
ライトの設定
ライトの設定も色々な項目がありますが、ここは完全にお好みで設定しましょう。
■ライトの種類:照らし方が変わりますスポットライトのようなパキッとした光や、間接照明的なその場でぼんやり光る光などが選べます。
■カラー:光に色をつけることができます。
■強度:光の強さ
■円錐頂角・円錐ぼかし:「スポット」の時に設定可能です。照らされる範囲と光のぼけ具合の設定です。
■フォールオフ:「光が弱まっていく部分」の処理の設定です。
■半径:光が当たる範囲の設定です。
■フォールオフの距離:光が弱まっていく距離の設定です。
■シャドウを落とす→チェックを入れると、影が落ちるようになります。
■シャドウの暗さ・シャドウの拡散:影の具合の設定です。

ライトのより詳しい解説記事があるのでこちらも参考に!
-
-
【ライト】照明を使ってシーンをもっとリアル・リッチに!【バッチリ解説】
続きを見る
厚みをつける(立体にする)
厚みを付ける時はちょっとしたコンポジション設定が必要です。
Windows : Ctrl + K
MacOS : Command + K
でコンポジション設定を開きましょう。
【3Dレンダラー】のタブでレンダラーを「CINEMA 4D」にしてOKを押すと準備完了です。
「形状オプション」で押し出す
レンダラーを「CINEMA 4D」にしたあとでレイヤーを展開すると、「形状オプション」が追加されています。
この中の「押し出す深さ」の数値を大きくすると厚みができます。

まとめ:基本機能をマスターすれば、「応用」が理解しやすくなります。


次の記事では、After Effectsでレイヤーを合成したりするときに必須の「描画モード」について具体的に解説していきます。