

エフェクトのかけ方はこちらの記事をチェック
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【エフェクト】13種類のカテゴリ紹介と使い方をバッチリ解説。
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この記事の内容
フラクタルノイズってどんなエフェクト
フラクタルノイズはそのまま適用するとモヤモヤとした白黒の模様が描画されます。
設定を調整することで
- モヤモヤ
- ザーザーしたノイズ
- 集中線
- 煙のようなもの
- 炎の揺らめき
などを作れる意外と万能なエフェクトです。
フラクタルノイズひとつでも表現の幅がかなり広がるので、ぜひこの機会に覚えてみてください!

フラクタルノイズの使い方
フラクタルの種類
模様の種類を変えることが出来ます。お好みで選びましょう。
基本
タービュレント(滑らか)
タービュレント(基本)
タービュレント(シャープ)
ダイナミック
ダイナミック(プログレッシブ)
ダイナミック(ツイスト)
最大
にじみ
渦巻き
岩肌
曇り空
土
サブスケール
小さなバンプ
ストリング
スレッド
ノイズの種類
模様とは別に見た目を少し変えることが出来ます。こちらもお好みで選びましょう。
このサンプルではフラクタルの種類は「基本」にしています。
ブロック
リニア
ソフトリニア
スプライン
反転
反転にチェックを入れると白と黒の部分が反転します。
コントラスト
コントラスト調整が出来ます。
白と黒をハッキリさせたい時はこの数値を上げましょう。
明るさ
明るさ設定が出来ます。
数値を上げるとより白い部分が多く、
数値を下げるとより黒い部分が多くなります。
コントラストと合わせて調整するとイメージに近くなると思います。
オーバーフロー
選択したオプションによってコントラストを調整した時の白黒の具合が変わります。
- クリップ:ルミナンスマットとして使用すると透明部分がよりシャープになる
- ソフトクランプ:ルミナンスマットとして使用すると透明部分が不明瞭になる
- ラップバック:ルミナンスマットとして使用すると透明部分が微細になる
- HDR効果を使用:そのままデフォルト
そこまで大きな変化はないので、お好みで変更するといいかと思います。
ルミナンスキーマットの使い方はこちらの記事を参考に!
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【トラックマット】画像のはめ込みはAEなら4つのモードで簡単。
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トランスフォーム
- 回転で模様を回転
- スケールで模様の大きさを調整
- 乱気流のオフセットで模様を流す
ことが出来ます。
スケールの上の「縦横比を固定」をクリックして「オフ」にするとスケールの縦・横をそれぞれサイズ調整することが出来ます。
複雑度
模様の複雑さを調整できます。
数値が低いと荒く、高いとより繊細な見た目になります。
あまり上げすぎると処理が重くなることがあるので、ほどほどにしておきましょう。
サブ設定
サブ影響の数値を上げると画像のような細かいドットのような印象に近くなります。
- サブスケールでドットの大きさ
- サブ回転で回転
- サブのオフセットで流す
ことが出来ます。
展開
展開にアニメーションを付けることで画像のようにうごめかせることが出来ます。
キーを打ち込んでも良いですが、ずっと動かし続けたい場合はエクスプレッションのtime*〇
で制御すると楽です。
エクスプレッションの使い方はこちらを参考に
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【エクスプレッション】基本だけ覚えればOK!動きの自動制御の仕方。
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展開のオプション
【サイクル展開】にチェックを入れておくと「展開」で1回転した時に自動でループするようになります。(0×00°と1×00°が同じ模様になってくれます。)
【サイクル(周期)】を変更することでループの頻度を変えられます。
例)サイクル(周期)を3にすると0×00°と3×00°が同じ模様になってくれます。
ランダムシードは模様をランダムに変えてくれる機能ですが、
アニメーションを入れることによってテレビノイズのようにビカビカとさせて使うことが出来ます。
※ノイズの作り方は後ほど応用編で解説していきます。
不透明度
元のレイヤーに対してどれくらいの不透明度で重ねるかの設定です。
100%で完全な白黒、0%に近いほど元のレイヤーの見た目に近くなります。
描画モード
元のレイヤーに対してどの描画モードで重ねるかの設定が出来ます。
フラクタルノイズだけでは色の設定はできないため、色付きの模様が欲しい場合は「トライトーン」エフェクトなどを使うと良いかもしれません。
トライトーンは指定した3色のカラーで着色してくれるエフェクトです。
トライトーンについてはこちらの記事で紹介しています
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【カラー補正】35個を全種紹介!イメージ通りの見た目を作ってみよう。
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フラクタルノイズの応用
漫画的表現:ストリーム
漫画やアニメなどで「ストリーム」と呼ばれる表現を作ってみましょう。
横向きに流れているような勢いのある表現です。
- トランスフォームの「縦横比を固定」のチェックを外して横長の模様を作ります。
- 展開のオプションの「ランダムシード」をアニメーションさせます。
- お好みで「コントラスト」と「明るさ」を調整しましょう。
以上でサンプルのようなストリームが作れます。
マスクで切って挟むことでマンガっぽいシーンを作れます。
お好みで横長ではなく縦長にしてみたりアレンジしてみてください。
マスクの切り方はこちらの記事を参考に
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【マスク・ペンツール】レイヤーの一部を切り抜く方法。
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漫画的表現:集中線
中心から外にビカビカするような集中線を作ってみましょう。
途中までは「ストリーム」の作り方と一緒です。
集中線を作るときは思っているより小さめな印象に出来るので、コンポジションサイズより大きめの平面で作ることをオススメします。
- 先程の手順で「縦長のストリーム」を作る
- エフェクト「極座標」を適用する
- 極座標の「補間」を100%に、「変換の種類」を「長方形から極線へ」に変更する
極座標は画像を丸めるような効果を出してくれるので、縦長のストリームに適用することで集中線のような模様を作ることが出来ます。
マスクで中央を抜き取ることでマンガっぽいシーンを作れます。
「極座標」エフェクトを掛けるとマスクで上手く切り抜けなくなるので、プリコンポーズしてからマスクで抜き取るのがおすすめです。
プリコンポーズの仕方はこちらの記事を参考に
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【プリコンポーズ】レイヤーをまとめてコンポジションを作る方法【レイヤースッキリ】
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ビデオノイズのような揺らぎ
ビデオノイズのような揺らぎを基にレイヤーを乱れさせてみましょう。
揺らぎの素になるノイズを作ります。
- 「ノイズの種類」をブロックにします。先ほどの手順で横長のストリームを作りましょう。
- お好みでトランスフォームの「乱気流のオフセット」で横に流れるようなアニメーションを付けると良いかもしれません。
ノイズの素はこれで完成です。
作ったノイズの素によって歪みを付けます。
- 歪みを付けたい素材に「ディスプレイスメントマップ」エフェクトをかけます。
- マップレイヤーで先ほど作ったノイズの素のレイヤーを選択し、その横にある「ソース」の項目を「エフェクトとマスク」にします。
これでノイズの素の動きに合わせてレイヤーが歪むようになります。
さらに応用
ノイズを基に揺らぎを付けた素材を3つコピーして重ね、それぞれに「塗り」エフェクトなどで赤・緑・青の色を付けます。
レイヤーの位置を少しずつずらして描画モードを「加算」や「スクリーン」にするとホログラムっぽい印象になります。
サンプル画像では味付けに「ブラインド」エフェクトを追加して細い横線を入れています。

描画モードについてはこちらの記事を参考に
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【描画モード・前編】まずは基本のモードを知ってしっかりマスター!
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古いビデオのような「ゴミ」の表現
古いフィルムのようなノイズを作ってみましょう。
ノイズの素を2種類作っていきます。
まず一つ目は
- 先程の手順で縦のストリームを作る
- 明るさをかなり明るめに、コントラストを強めに設定する
の手順で画像のような雨みたいなノイズを作ります。
二つ目は
- 縦横比は固定でスケールを小さめにノイズを作ります。ランダムシードはストリームと同じくアニメーションさせる
- 明るさをかなり明るめに、コントラストを強めに設定する
の手順でゴミがチリチリするようなノイズを作ります。
1つ目も2つ目も量が多すぎてうるさくなり過ぎるときは明るさを上げて調整しましょう。
2つ作ったノイズを動画などに重ね、描画モードを「乗算」にします。
画像ではさらに味付けで「黄土色っぽい平面」を作って「乗算」で重ねています。
古いフィルムのようなレトロっぽい雰囲気を出したい時に試してみてください。

まとめ:フラクタルノイズで色々な効果を作ってみよう!

