

もしも「初めてパーティクルシミュレーションを触る」・「触ったことはあるけど扱い方が全然わからない」という場合はCC particle Systems IIを先に触っておくと感覚が掴みやすいかもしれません。設定項目が少ないので理解しやすくなると思いますよ!
是非こちらの記事を参考にしてみてください!
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【初心者でもOK!】CC Particle Systems IIの使い方【パーティクルシミュレーション】
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この記事の内容
CC Particle Worldを使ってみよう!
CC Particle Worldの特徴
CC Particle Worldは自分で用意した素材(画像や文字など)を粒として飛ばすこともでき、「何かにぶつかって跳ねる」といった表現ができるので結構本格的にシミュレーションを作りこむことが出来るエフェクトです。

CC Particle Worldの使い方
まずは平面を作成して、CC Particle Worldのエフェクトを適用してみましょう。
CC Particle Worldは色深度が16bitまでをサポートしているので、32bitに設定している時は色味が変わってしまうことがあります。
エフェクトの掛け方から知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください!
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【エフェクト】13種類のカテゴリ紹介と使い方をバッチリ解説。
続きを見る
CC Particle Worldの設定項目は大きく分けて7つです。
- Grid & Guides:グリッドとガイドの設定
- Birth Rate:発生する量
- Longevity(sec):放出するものの寿命(放出されてからどのくらいの時間表示するか)
- Producer:放出する位置と、大きさ(スプレーでいう「どんなノズルなのか」の設定)
- Physics:速度や重力など、放出の仕方
- Particle:どんな「粒」なのかの設定
- Extras:カメラやライトなどの設定

Grid & Guides:グリッドとガイドの設定
エフェクト適用直後だと青いグリッドなどが表示されているかと思いますが、これらの表示・非表示の設定やサイズ調整などの項目です。
青いグリッドは後々【Physics】の設定項目内に【Floor】の設定が出てきて、そこで使用します。
初めにあるチェック項目は
- Position:「青いグリッドの中心」と「放出ポイント」を繋いだ水色のラインです。
- Radius:放出ポイント
- Motion Path:放出ポイントに位置のアニメーションを付けているときに、動きの軌道を緑色のラインで描いてくれます。
の表示・非表示を切り替えることができます。
Motion Path Frames で「何フレーム分の軌道」を描くか調整できます。
Grid のチェックを外すと「青いグリッド」を非表示にできます。
チェックが入っている状態だと Grid Position を設定できます。
Grid Position
「青いグリッド」の位置を設定できます。
- Floor:【Physics】設定項目内の【Floor】で指定している位置になります。
- Producer:放出ポイントと同じ位置になります。
- World:X,Yの位置が0,0の「ど真ん中」の位置になります。
Grid Axis
Grid PositionがProducerかWorldの時に指定できます。「青いグリッド」の向きを変えられます
- X Axis:水平(X軸)に対して垂直の状態になります。
- Y Axis:垂直(Y軸)に対して垂直の状態になります。
- Z Axis:奥行き(Z軸)に対して垂直の状態になります。
Grid Subdivisions
「青いグリッド」の格子の数を調整できます。
Grid Size
「青いグリッド」の大きさを調整できます。
Grid & Guides の最後にあるチェック項目は画面上にあるガイドの表示・非表示切り替えです。
- Horizon:水平地点を示す白いライン
- Axis Box:左上に表示されているエフェクトカメラの角度が確認できるボックス

Birth Rate:発生する量
Birth Rate
その時間に放出する量の設定です。
数値を大きくすれば粒が多く、0にすると放出されなくなります。
Longevity(sec):放出するものの寿命
Longevity(sec)
その時間に放出された粒が、どれくらいの時間画面に表示され続けるかの設定です。
数値を小さくすれば、寿命が短くなるので放出されてからすぐに消えます。
数値を大きくすれば、寿命が長くなります。放出されてから寿命を迎えるまで飛び続けます。
Producer:放出する位置と、大きさ
Position X,Y,Z
「粒」を放出するポイントの位置を変えられます。
Xで横方向、Yで縦方向、Zで奥行き方向を調整できます。
Radius X,Y,Z
「粒」を放出するポイントの大きさを変えられます。
Xで横方向、Yで縦方向、Zで奥行き方向を調整できます。

Physics:速度や重力など、放出の仕方
Animation
タイプを変えると、飛び方を変えることが出来ます。
Explosive
Direction Axis
Cone Axis
Viscouse
Twirl
Twirly
Vortex
Fire
Jet Sideways
Fractal Omni
Fractal Uni
Velocity
放出する速度を設定できます。数値を上げると放出の勢いが増します。
Inherit Velocity%
AnimationでJet Sidewaysを選択しているときに数値を変えると飛び方が変わります。
Gravity
重力の設定です。数値が入っていると下に引っ張られます。0にすると重力がなくなり、飛び出した方向にまっすぐ飛んでいくようになります。
Resistance
抵抗値の設定です。数値を上げると抵抗が強まり、飛んでいく力が弱まります。速度はそのままに跳ぶ距離を抑えたい時に調整するといいでしょう。※Floor Action のGlueかBounceを使っている場合は設定できなくなります。
Extra
数値をいじると飛び方に変化が加わります。(※【Animation】で選んでいる種類によっては変化がない場合もあります。)Extra Angle で角度調整も可能です。
Floor
この項目を調整すると「青いグリッド」を使って、いろいろなアクションをさせることができます。
Floor Position
数値を調整すると【Grid & Guides】の設定内の【Grid Position】で「Floor」を選んでいた時に「青いグリッド」の位置が変わります。
Particle Visibility
パーティクルを飛ばす範囲を指定できます。All(画面全体)はそのままデフォルトです。
Abobe Floor(青いグリッドより手前)
After Floor(青いグリッドより後ろ)
Render Animation
パーティクルをどう出すかを指定できます。Nomalはそのままデフォルトです。
Reflected on Floor(青いグリッドを境に反転した感じ)
Projected on Floor(青いグリッドに映し出される)
Floor Action
パーティクルが「青いグリッド」にぶつかったらどうなるかを指定できます。Noneはそのままデフォルトです。
Ice(青いグリッドを滑っていく)
Glue(青いグリッドにくっつく)
Bounce(バウンドする)
- Bounciness:バウンドの強さを調整できます。
- Random Bounciness:数値を上げるとバウンドがよりランダムでバラバラな動きになります。
- Bounce Spread:数値を上げるとバウンドして飛んでいく方向がバラバラになります。
※【Floor Action】を【Bounce】にしたときのみ有効になります。
Direction Axis
「粒」を放出するポイントの向きを変えられます。
Xは横方向、Yは縦方向、Zは奥行き方向に調整できます。
※【Animation】で選んでいる種類によってはこの項目は無効になります。
Gravity Vector
重力が働く方向を変えられます。
Xは横方向、Yは縦方向、Zは奥行き方向に調整できます。
Particle:どんな「粒」なのかの設定
Particle Type
タイプを変えると、飛ばす「粒」の見た目を変えることが出来ます。
Line
Star
Shaded Sphere
Faded Sphere
Darken&Faded Sphere
Bubble
Motion Polygon
Motion Square
TriPolygon
QuadPolygon
Tetrahedron
Cube
Lens Convex
Lens Concave
Lens Fade
Lens Darken Fade
Lens Bubble
【Particle Type】の中で、Textured TriPolygon(裏表のある三角の平面)・Textured QuadPolygon(裏表のある四角い平面)・Textured Square(四角い平面)・Textured Disk(丸い平面)・Textured Faded Disk(丸くて縁にぼかしが入っている平面)は、「透明な平面に、指定したレイヤーの画像を貼りつけて飛ばす」ことが出来ます。
Texture の項目内、Texture Layerで「画像として貼り付けたいレイヤー」を選択します。
「画像として貼り付けたいレイヤー」にマスクやエフェクトがついている場合は「ソース」を「エフェクトとマスク」に変更しましょう。
Scatterで粒の平面に映すサイズを調整できます。

Texture Timeは「画像として貼り付けたいレイヤー」にアニメーションがついているときにどのように貼り付けるかを設定できます。
- Birth:それぞれの粒が放出した瞬間のフレームの絵で固定
- Current:アニメーションは一定・すべての粒が同じフレーム
- From Start:各粒が放出開始した瞬間からアニメーションを貼り付ける
Rotation Speed
粒が回転する速度を変更できます。0にすると回転しなくなります。
Initial Rotation
粒が回転する角度を変更できます。0にすると回転しなくなります。
Rotation Axis
粒が回転する軸を変更できます。
- X Axis:X軸(横)
- Y Axis:Y軸(縦)
- Z Axis:Z軸(奥行き)
- Any Axis:すべての軸
※「回転の設定」は選んでいる【Particle Type】によっては無効になります。
Birth Size
放出された直後の「粒」の大きさを指定できます。
Death Size
放出されて寿命を迎えて消えるときの「粒」の大きさを指定できます。
Size Variation
数値を上げると、Birth SizeとDeath Sizeを粒ごとにランダムに変えてバラバラな見た目に見えるようにできます。
Max Opacity
一番濃い不透明度の数値を設定できます。ここで設定した数値よりも濃くなることはありません。
Opacity Map
ペンでカーブを描き、不透明度のアニメーションをさせることが出来ます。
この設定はグラフとして見るとわかりやすいです。
- 縦軸は不透明度
- 横軸は時間
時間がたつにつれて、どのように不透明度が変化していくかをペンで描いてあげればOKです。
Opacity Map の例
ずっと不透明度100%
段々薄くなっていく
段々濃くなっていく
段々濃くなって、また薄くなっていく
ランダムに点滅
Color Map
「発生した時の色」と「寿命を迎えて消えるときの色」を設定できます。【Color Map】の下にある【Birth Color】【Death Color】でそれぞれの色を設定できます。【Origin】は「元々の平面の色」です。
【Custom】を選んだ時は更に下の【Custom Color Map】の5色でグラデーションを作れます。
Custom
Birth to Death
Origin to Death
Birth to Origin
Origin Constant
上図の例は【Birth Color】→黄色、【Death Color】→赤、【Origin Color】→白(白い平面)で作成した時の画像です。
Volume Shade(Approx)
影の付き方が変わります。後ほど設定するLight Directionの影響の具合です。
Transfer Mode
描画モードを選択できます。
Composite
Screen
Add
Black Matte
Extras:カメラやライトなどの設定
Effects Camera
CC Particle Worldでは、3Dレイヤーにしなくてもエフェクト上でカメラの設定が出来ます。
ただし、このカメラは他のレイヤーには適用されません。また、他のレイヤーが3Dレイヤーになっていると無効になります。
Distance
カメラの距離を設定できます。数値を上げるとカメラが引き、下げるとズームします。
Rotation
カメラの向きを設定できます。
- Rotation X:横軸でカメラを回転
- Rotation Y:縦軸でカメラを回転
- Rotation Y:奥行きの軸でカメラを回転
FOV
パースを設定できます。カメラ画角とは違い、
- 0だとパースがなくなります(望遠レンズ風)
- 数字を上げるほどパースがきつくついて歪みます(広角レンズ風)
Depth Cue
カメラからの距離を基に粒を消したり、指定した色に塗り替えたりできます。
Type
- None:デフォルト(変化なし)
- Fade:指定した距離で粒を消す
- Fog:指定した距離で【Fog Color】で指定した色に塗りつぶす
Distance
カメラからどれくらい離れたら粒を消すか(塗りつぶすか)の指定です。
コンポジションの大きさによっても数値は異なるので、実際にいじりながら見て確認してみましょう。
Light Direction
ライティングの位置調整が出来ます。
Xで横方向、Yで縦方向、Zで奥行き方向にライトを移動できます。
変化がわかりにくい時は【Volume Shade(approx)】の数値を上げるとライトの影響が強くなります。
Hold Particle Release
数値を上げると、放出するポイントにパーティクルがいくつか留まるようになります。
Composite With Original
これまでの項目の設定はそのままに、粒の飛び方の印象をランダムに変えます。
CC Particle Worldを使ったアニメ風な煙の作り方
noteで「アニメ風な煙」の作り方を解説した記事の販売を始めました!
こちらのnoteでは3種類の煙の作り方を紹介しています。
記事内でデータもダウンロードができるので実際に見ながら確認ができるようになっています。
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- 使っているものは標準搭載のエフェクトのみなので追加プラグインなどが不要
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まとめ:しっかり覚えてエフェクト上級者を目指そう!


CC Particle Worldが難しいと感じた人は、まずはCC Particle Systems IIから学ぶとわかりやすいかもしれません。エフェクト作りのコツなども書いていますので是非合わせて読んでみてください!