アニメーション

【アンカーポイント】「基点」を理解したら、アニメーションに強くなれる!

超解読AE! |アンカーポイントと位置の使い分け。基点をマスター
トランスフォームに「アンカーポイント」「位置」っていうのがありますが、どちらの数値をいじってもレイヤーが移動します。これはどういう違いがあるんでしょうか?
A子さん
E太郎
アンカーポイントと位置の違いは「動きの基点」がヒントです。基点をしっかり理解してないと絶対にうまいアニメーションは作れません。今日は一緒に「基点」について学んでいきましょう。

アニメーションは「基点」が命

基点について理解しておこう

「アンカーポイント」はそのレイヤーを動かす時の基点になるポイントです。

アンカーポイントが中心

アンカーポイントがずれている

上のアニメーション2つは基点が違うものを移動させたものです。ピンクの×で表示した位置が「アンカーポイント」です。

物を移動させるアニメーションだけなら、実はあまり基点は気にならないかもしれません。実際、この2つに動きの違いはないですよね。

回転させてみるとどうでしょうか。

アンカーポイントが中心で回転

アンカーポイントがずれている状態で回転

このように、「回転の中心」が違う位置にあるので動きに違いが出ました。

スケールも同様に動きに違いが出ます。

アンカーポイントが中心でスケール

アンカーポイントがずれている状態でスケール

基点がしっかり決まっていないと、動きがフワフワする

アニメーション作りでは「つぶし」という動きを誇張させる表現があります。

動き出しの前や、動き終わりの前にスケールをかけて形をつぶして勢いがあるように見せる手法です。

つぶしなしバウンド

つぶしなし

つぶしありバウンド、基点は下

つぶしあり(基点がボールの下、地面と接地する位置)

つぶしありバウンド、基点は中心

つぶしあり(基点がボールの真ん中)

3つ目の基点が真ん中でつぶしを入れているアニメーションは、接地が浮いているので地面で跳ね返ったというより、ボールが意思を持ってジャンプしている印象になります。

基点がしっかりとしていないと「接地面」がふわふわしてしまりのないアニメーションになってしまいます。

親子付けで基点を作る

他のレイヤーに親子付けをすることによって、アンカーポイントの位置はそのままに・動きの基点を疑似的に変えることができます。

親子付けを使えば、疑似的に基点を複数に出来る

たとえばリング状に配置された星のシェイプが回る動き。

これはリングの真ん中にすべての基点があって、それぞれの星の中心にも基点があります。

ヌルなどを活用すれば、このように複数の基点を作ることが可能です。

親子付け・ヌルについてはこの記事を読んでみてください!

超解読AE! | 親子付けって知ってる?ヌルも使いこなせばアニメーションマスターになれるかも
【親子付け・ヌルの基本】別のレイヤーの動きを真似させる方法

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トランスフォームの「アンカーポイント」と「位置」はどう使い分けたらいい?

「アンカーポイント」と「位置」の違い

基点がわかったところで、トランスフォームの「アンカーポイント」と「位置」の違いを紐解いていきましょう。

アンカーポイントの数値をいじる

アンカーポイントに数値を入れたとき

アンカーポイントが中心

位置に数値を入れたとき

「アンカーポイント」と「位置」、それぞれに同じ数値を入れてアニメーションさせたものです。

ピンクで示した位置が「アンカーポイント(基点)」の位置です。

  • 「アンカーポイント」で動かしたときは、基点の位置が変わらずシェイプだけ移動しています。
  • 「位置」で動かしたときは、基点の位置ごとシェイプが移動しています。

移動にプラスして、回転やスケールもつけるアニメーションを作る場合は「どんな動きを作りたいのか」「その動きの基点はどこなのか」をしっかりイメージして「アンカーポイント」と「位置」を使い分けてみましょう。

アンカーポイントをドラッグして移動させる方法

アンカーポイントツールを使えば、ドラッグしてアンカーポイントの位置を修正することが出来ます。

アニメーションを付けた後だと、予期せぬ動きになってしまうことが多いので出来るだけアニメーションを付ける前に基点を決めておきましょう。

アンカーポイントを「素材のど真ん中の位置」に戻したい場合、ショートカットが便利です。

レイヤーを選択した状態で

Windows : Ctrl + Alt + Home

MacOS : Command + Option + Home

で位置が自動で真ん中に移動してくれます。

シェイプレイヤーにはもともと複数の基点がある

シェイプレイヤーのトランスフォームの調整は始めのうちは少しややこしく感じるかもしれません。

それは「シェイプレイヤー自体のトランスフォーム情報」と「シェイプのトランスフォーム情報」がついているためです。

お皿とクッキーでイメージしてみよう

お皿の上に乗ったクッキーをイメージしてみましょう。

クッキーはお皿の上で移動が出来るし、お皿もテーブルの上で移動ができます。


シェイプレイヤーの中にシェイプが入っている

シェイプレイヤーは同じようなイメージで、

シェイプはシェイプレイヤーの中で移動が出来、シェイプレイヤーもコンポジションの中で移動が出来ます。


シェイプごとのトランスフォーム

  • お皿(シェイプレイヤー)を動かしたい時はシェイプレイヤーのトランスフォーム(図中のA)
  • クッキー(シェイプ)を動かしたい時はシェイプのトランスフォーム(図中のB)

を調整するようにしましょう。

E太郎
実は筆者の私も、シェイプのアンカーポイントを移動させたはずなのに、シェイプレイヤーのアンカーポイントの位置が変わってない・・・・なんでや!!って言うような感じで、初心者の頃はシェイプレイヤーがよくわからなくて苦手でした(笑)一度理解してしまえば「な~んだ」っていうようなものですが、会社ではわざわざ誰かが教えてくれる内容ではなかったので解説してみました。

まとめ:いいアニメーションを作るには「基点」を意識!

今まであまり意識できていなかったですが、理解するとアニメーション作りがもっと楽しくなりますね!
A子さん
E太郎
AEに限らずアニメーションを作るときには基点は本当に大事な要素です。基礎がわかっていないと良いアニメーションは出来るはずがないので、しっかり覚えてマスターしておきましょう!

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