アニメーション

【親子付け・ヌルの基本】別のレイヤーの動きを真似させる方法

超解読AE! | 親子付けって知ってる?ヌルも使いこなせばアニメーションマスターになれるかも
シェイプなどをアニメーションさせるとき、違うシェイプの動きについていかせることって出来ますか?
A子さん
E太郎
はい!親子付けの機能を使えば簡単にできますよ。今回は便利な「ヌルオブジェクト」と合わせて一緒に覚えていきましょう!

親子付けとは

「【A】を動かしたときに、【B】も一緒についていく」といった何かに何かを追従させることを「親子付け」といいます。

親と子

【A】に【B】が追従する場合、動きの元になるのは【A】なので、【A】を「親」と言います。

反対に、ついていく【B】は「子」と言います。

親子付け

親子関係を設定することを「親子付け」と言います。

基本的に親子関係が矛盾しない限りは A→B→C→D→E・・・と親子付けし続けることが出来ます。

E太郎
Aの子がBで、Bの子がCなのに、Cの子にAは設定できないということです。実際の家系図と同じイメージですね。

親子付けしてみよう!

親子付けの仕方は大きく分けて2つの方法があります。

  • 「親とリンク」からリストで選択
  • 「親ピックウイック」というぐるぐるのマークを引っ張って選択する

どちらでももちろん正解なので、やりやすい方法を覚えておきましょう。

①「親とリンク」からリストで選択

タイムラインパネルでレイヤーを見てみると「親とリンク」という項目があります。

プルダウンするとレイヤー一覧が出てきますので、「親にしたいレイヤー」を選びましょう。

親子付け設定できたら親のレイヤーを動かしてみて、ついてくるかどうか確認してみましょう。

E太郎
「親とリンク」が表示されていない時は項目名の所にカーソルを合わせて右クリックで「列を選択」で表示させましょう!

②「親ピックウイック」というぐるぐるのマークを引っ張って選択する

「親とリンク」のプルダウンメニューの左にある「ぐるぐるのマーク」のことです。

ぐるぐるのマークにカーソルを合わせて「親にしたいレイヤー」までドラッグしましょう。

レイヤー数が少ない時はこちらのやり方の方が簡単でおすすめですよ。

E太郎
「レイヤー名の位置まで引っ張る」とか「相手のぐるぐるマークの位置まで引っ張る」とか厳密じゃなくて大丈夫なので、親にしたいレイヤー付近までサッと引っ張りましょう。

親子付け解除の仕方

親子付けを解除したい時は

「親とリンク」のプルダウンメニューから「なし」を選択するか

Windows : Ctrl

Mac : Command

を押しながら「ぐるぐるのマーク」をクリックをすることで親子付けの解除ができます。

E太郎
①②の方法では、位置・スケール・回転が追従するようになります。

親子付けは一部だけもできる

前項で解説したやり方だと、「親に子がただひたすら追従する」ようになります。

やってみるとわかるのですが、動きの基点も「親」の方になってしまいます。

E太郎
車のタイヤのように「タイヤの回転は同じ動きにしたいが、位置は車体に追従してほしい」という表現をしたい場合はこれでは使えないですよね。

「プロパティピックウイック」というぐるぐるのマークを引っ張って選択する

レイヤーを展開して、トランスフォームの情報を見ると各項目の横にまた「ぐるぐるのマーク」があるかと思います。

これが「プロパティピックウイック」です。

こちらは項目ごとに親子付けをするためのツールです。

E太郎
ちなみに、「親ピックウイック」や「プロパティピックウイック」という名前は覚えなくても全然問題ないと思います。ツールは使いこなせればOKなので、難しいと思った用語は無理に覚えなくて大丈夫ですよ。

使い方は同じ

使い方は基本的に「親ピックウイック」と同じで、他レイヤーのトランスフォーム情報へ「ぐるぐるのマーク」を引っ張って親子付けします。

このやり方では先ほどの方法では追従させられなかった「不透明度」も親子付けすることが可能です。

車のタイヤを例にした場合

手順

①AとBのタイヤどちらもは車体に親子付けします。

②Aのタイヤの回転の数値に、Bのタイヤの回転の数値を親子付けします。

すると 車体が親、AとBは子、BはAの回転を真似する ようになります。

E太郎
このように何についていくか、親子関係の構造をしっかり考えておくと「車の動くスピードを変えたい時は車体の移動キーを、タイヤの回転速度を変えたい時はAのタイヤの回転キーを」と、何を修正すればいいのか鮮明になるので、整理整頓という意味でもとてもわかりやすくなります。

こちらの方法は「子」の方で調整できなくなるので注意

「プロパティピックウイック」で親子付けを行うと、通常青文字の数値が赤文字に変わります。

これは「エクスプレッションで制御されています」という印で、通常の青文字時と違い、自由に触ることが出来なくなります。

E太郎
エクスプレッションは少し難しい話になってくるので、別記事でまとめています。詳しくは下のリンクから読んでみてくださいね!
超解読AE! |エクスプレッションの使い方
【エクスプレッション】基本だけ覚えればOK!動きの自動制御の仕方。

続きを見る

親子付けを解除したい時

トランスフォームの項目ごとに親子付けをした場合、解除したい時はタイムラインに記述されているエクスプレッションの文章を消すか、

親子付けをした項目を展開して、【 =(イコールマーク)】のボタンを押してオフにしましょう。

E太郎
いろいろな項目に親子付けしてみると、想像もしなかった面白い動きになることもあるので、色々遊んでみるのもアリだと思いますよ!

「ヌル」を積極的に活用しよう!

「親子付け」自体、初めて覚える方は聞いたこともないものかもしれませんが、AEには「ヌルオブジェクト」というレイヤーが存在します。

ヌルは親子付け専用のレイヤーです。覚えておくとアニメーションの効率もかなりアップしますので、是非習得しておきましょう!

まずは作ってみよう

「ヌルオブジェクト」を作るときは

メニューのレイヤー(L)から新規(N)→ヌルオブジェクト(N) を選ぶか

Windows : Ctrl+Alt+Shift+Y

Mac : Command+Option+Shift+Y

で作成することが出来ます。

親子付けの方法は前項で解説した内容と同じなので、動かしてみて親子関係を確認してみましょう。

何が便利なの?

画像では A→B→C→D→E→F の順で親子付けしています。

全てのレイヤーにそれぞれ独自の動きがついています。

Fの動きを修正したい、となった場合Fを修正するだけで思うような動きにできるか?と言われるとFは親の動きも反映しているのでA~Eの動きも修正する可能性が出てきて大変ですよね。

ヌルオブジェクトを使った場合、これは移動用の親、これは回転用の親と目立つように配置しておけるので修正すべきレイヤーがわかりやすくなります。

E太郎
親子関係が多く複雑になるとどのレイヤーに付けたアニメーションを修正すればいいか確認・判断が難しくなります。常にどのレイヤーにアニメーションを付けたのかがわかるようにしておくと修正作業がしやすいです。

また、

  • 位置にアニメーションを付けてしまったものを少しだけずらしたい
  • 複数レイヤーをまとめてサイズ変更したい

という場合にもヌルで調整すればキーを全部修正しなくても大丈夫です。

E太郎
アニメーション用として使わなくても、微調整したいときには便利ですね。

まとめ:同じアニメーションを真面目にひとつずつ作る必要はない

単純に同じ動きをさせたい時はとても便利ですね!
A子さん
E太郎
はい、筆者もド新人の頃は真面目に全てのレイヤーにキーを打ち込んでいた時期がありました・・・(笑)アニメーションの基点なども合わせて親子付けを理解すると、アニメーション作りがグンと楽しくなりますよ!

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